こんにちは。
現役MRのリョウタです。
武田薬品はまだまだ資産を売却しています。
今度は糖尿病治療薬の4製品を売却することが報道されています。
ウェバー社長はシャイアーを売却すると決めたときから、ここまで多くの資産を売却してその資金を捻出することを考えていたんでしょうかね?
武田薬品は沢山の資産を持っているから、それらを売却すればシャイアーを買収しても大丈夫だろうくらいには思っていたのかもしれませんね。
今日はこの件についていろいろと考えてみたいと思います。
武田薬品が主力の糖尿病薬を売却
昨年の9月に武田コンシューマーヘルスケアをアメリカの投資ファンドに売却しました。
それまで、いろんな資産を売却しまくってきましたが、それでもまだまだ負債が残っているので当然終わりではないだろうなとは思っていました。
負債があるということは、毎年金利を返済しなくてはならなくなります。
シャイアーは6兆円で買収しており、いろんな資産を売却して負債の返済に充てていますが、それでもまだ数兆円の負債があります。
1兆円の負債があって金利が3%だったとすると、毎年300億円の金利を返済しなければなりませんから、かなりの利益が吹っ飛びます。
だから、ウェバー社長は売却できるものはどんどん売却して一刻も早く負債を軽くしようと思っているということですね。
そこで、今回は糖尿病薬のネシーナ、リオベル、イニシンク、ザファテックの4製品を帝人に売却することを決定しました。
売却価格は1330億円です。
4製品の年間売上高はおよそ300億円ですので、あと4〜5年この規模の売上が続くのであれば元は取れる計算になりますね。
ネシーナとリオベルは新しい薬ではありませんが、イニシンク、ザファテックはまだいけるんじゃないかと思います。
帝人にしてみると、けっこう思い切った金額の買い物だとは思いましたが、かなりカタい投資にはなりそうですね。
武田薬品の製品というだけで国内ではブランド力がありますから。
しかしそうなると、気になることがありますよね。
武田薬品の国内での製品売却はこれで終わりなのかということです。
武田薬品は昨年の8月にリストラを発表した際に、今後は5つの疾患領域に注力していくと言っています。
消化器系疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー、ニューロサイエンスの5つですね。
しかし、まだまだ他の領域の製品が残っています。
それらの製品も他の企業と交渉を進めているんでしょうか。
すべて売却してしまうのかどうかが気になりますね。
非注力品の中ではネシーナファミリーは特許品ですし、最も人気があったはずですから、売却が決まるのも早かったはずです。
シャイアーの買収で借り入れた負債の金利を抑えるためということと、縮小する日本のマーケットに合わせて規模を縮小させるという2つの狙いがあるのではないでしょうか。
まだまだ武田薬品の資産売却は続いていく可能性が高いですね。
まとめ
資産売却といえば、第一三共も長期収載品の11製品をアルフレッサファーマに売却することを決定するなど、オンコロジー製品に注力するべく他の資産の売却に取り組もうとしています。
大手はすでに動いているのを見ると、他の企業も続々と続いていく可能性があるんじゃないでしょうか。
それが中堅企業にまで波及する段階になったとき、まだMRを全然減らしていない企業がどうするのかですよね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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