こんにちは。
現役MRのリョウタです。
MRはシェア・オブ・ボイス理論の影響によって増えすぎてしまったので、需要よりも供給過剰を解消するフェーズに入っています。
それでしばらくは転職が非常に厳しい状況が続いていますが、その中でも女性はかなり有利です。
製薬会社のようなホワイト企業ぞろいの業界でも女性社員の割合は海外の平均にも政府の目標にも達していませんからどの企業も女性社員は欲しいのですが、その中でも管理職を目指している女性社員となると激レアですからなおさらです。
なので、女性MRで管理職になりたいと思っている人がいたら絶対に転職した方が良いです。
今回は私の周りで管理職になった女性MRの例を挙げて、いかに管理職になりたい女性MRが転職した方が良いかについて話をしていきたいと思います。
目次
私の周囲で管理職になった女性MRの例
私は外資系ばかり4社でMRの経験がありますが、外資系はとにかく女性MRを増やしたがっていますし、女性管理職を作りたがっています。
アストラゼネカやイーライリリーなどは外資系の中でも女性MRが多いことで知られており、MRの男女比は6:4とか7:3くらいと女性MRの比率も高くなっていますが、女性MRは結婚や出産などのライフイベントで離職しやすいのでキープするのが大変です。
また、結婚や出産によって管理職の責任を果たせないと考える女性MRも多いことから、女性MRは男性MRよりも出世に関して保守的な人が多いということもあります。
なので会社にとっては少ない女性MRの中から管理職になりたい人を探し出すのも一苦労で、実際に管理職になって会社に長く貢献してくれる女性を探すとなると非常に困難です。
そんな中で、ある程度真面目に仕事をこなすことができて管理職を目指している女性MRが例外的な早さで管理職になっているのを私は何度か目撃しています。
転職して29歳で所長になった女性MRのAさん
Aさんは28歳のときに当時私が所属していた外資系メーカーに転職してきました。
その会社では管理職になるためにはまず5段階の職能等級の最上級になっている必要が合ったのですが、Aさんは入社時の等級が3でした。
しかし、当時は会社が特に女性管理職の増加を進めていたこともあり、Aさんは入社した年の年末の評価で2段階昇進していました。
そして、次の年の年末にはその会社でも初の20代所長として管理職に昇進しました。
Aさんは管理職を志望して転職をして転職してきており、面接の段階で2~3年以内に管理職に昇進させるという口約で入社したと本人も言っていました。
私がその会社に転職した時なんて、入社した年は年間フルに働いていないという理由で会社規定により評価はナシだったのでエライ違いです。
このような外資系メーカーだと、女性MRが管理職を希望すると男性MRは誰も敵わないです。
CSOの契約社員から4年で外資大手の所長になったBさん
私と同期で中途入社したBさんは、前職では契約社員のCSOでコントラクトMRでした。
その前は証券会社で営業をやっていたそうで、CSOに契約社員として転職して2年の契約期間満了のタイミングで外資系大手メーカーに転職した人です。
MRとしての経験はまだ2年でしたが、証券会社で数年間営業をやってきただけあってベテランMRに引けを取らないくらいマメな仕事をするので顧客からも社内からも評価されていました。
きめ細かい仕事ぶりを続けていた成果もあって、私は既に別の会社に転職していましたが、Bさんが入社後4年で所長に昇進したと同僚から聞きました。
当時は男女合わせて20名前後が中途入社したのですが、一番MR経験が少なかったBさんが最も早く所長に昇進したのですから驚きでした。
バリバリの大手や外資系などいろんな会社からベテランのMRが転職してきていましたが、意欲さえあれば女性MRは管理職になるのに最も有利であることは間違いがないです。
子育てママMRで所長になったCさん
別の外資系メーカーで所長に昇進したCさんは未就学の子供を持つママMRでした。
Cさんは子供の保育園への送り迎えや急な発熱などで所長としての責任を果たせないという考えで管理職への希望はそこまで強くなかったのですが、会社は社外へのアピールとして子育て中の女性管理職をつくりたいというのがあって、Cさんを説得して管理職に昇進させました。
子供に合わせた生活で、保育園への送り迎えの時間に離脱したり、急な発熱などがあった場合は早退するといったことも事前に会社から許可を取っていました。
しかしいざ所長をやっていると、子供がいることで遠方に出張できなかったり、問題が起こって急に顧客に訪問できなかったりということが実際におこると、部下や他の営業所の所長から不満の声が出てきてBさんは所長を続けづらくなってしまい、退職されてしまいました。
子育てと営業の管理職を両立させるのは完全な周囲の理解が必要になることが示唆された例ではありましたが、そのような状況の人でも女性MRで希望さえあれば管理職になるチャンスがあるという例でもあります。
製薬会社の多くは女性管理職をまだまだ増やしたい
厚生労働省は2015年に女性活躍推進法という法律を策定し、2020年までに女性管理職の割合を30%まで引き上げることを目標にしていますが、製薬業界の現状を見る限りではまったくこの目標に届いていません。
引用元:JPMA NEWS LETTER 2018 No. 187 政策研のページ 医薬品産業における女性活躍と企業業績
上の表は2018年時点のものですが、現在はイーライリリーが30%を超えており、アストラゼネカも20%を超えているそうです。
内資系では軒並み一桁で、政府よりもはるかに低い目標にすら到達する気配がありません。
しかしこの目標は女性活躍推進法によって提出する必要があり、各社はこの目標をなんとか達成させたいと思っているはずです。
なのでこの1~2年の間に女性が管理職になれるチャンスというのは今までにないくらい上がっている可能性が大です。
今は転職氷河期で多くの会社がオープンな採用は行っていない状況ですが、それでも社員の退職などで欠員が出ることはありますし、通常はその穴をコントラクトMRで埋めている状況だと思います。
ということは、管理職になれる素養のある女性MRであれば表立って採用募集をしていない会社であってもこちらからアピールすることで採用される可能性が充分にあるのではないかと思います。
もちろん会社によって考え方が違いますので形式を重んじる会社もあれば柔軟に対応してくれる会社まで様々だと思いますが、履歴書や職務経歴書と手紙を添えて人事部に送るなどすれば面接に応じてくれる会社はきっとあると思います。
今の会社でなかなか道が開けないが管理職になりたいと思っている女性MRの方は、20社くらいに書類を送付してみてはいかがでしょうか。
私は面白いと思いますよ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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