MRの将来

内資系中堅製薬メーカーは10年後も生き残っているのか

MRの将来

こんにちは。

現役MRのリョウタです。

欧米ではバイオベンチャー企業が投資家から資金を集めて資源を集中投下し、画期的な新薬を開発、それを大手企業が提携したり起業ごと買収するというのが今の時代の流れです。

内資系でも、そーせいやオンコリスバイオファーマ、カルナバイオサイエンシズなど、大手と提携する実力をつけたバイオベンチャーが増えてきている状況は嬉しい限りです。

その中にあって、大手の導入品や長期収載品に頼って新薬を開発せず、海外に打って出る製品もない内資系中堅製薬メーカーの売上や利益などの成長は10年以上停滞しています。

それでも、これまでは国内のマーケット自体が伸びていたのでなんとかなっていましたが、いよいよ縮小をはじめたとなると、いったいいつまで持ちこたえられるでしょうか。

もしも持ちこたえられなくなってきたら、そこで働く社員も無傷ではいられません。

そういった会社で働く若いMRの方は、会社の動向をよく注視しながら今後のキャリアを考えていく方が良いと思います。

長期に低迷する内資系中堅製薬メーカー

AnswersNewsさんから、内資系中堅製薬メーカーの業績が低迷しているという記事が出ました。

中堅製薬、業績停滞鮮明に…生き残り模索も見えぬ打開策 | AnswersNews
国内主要製薬企業の2010年以降の業績を「売上高6000億円以上」「1000億円以上6000億円未満」「1000億円未満」の3グループに分けて集計したところ、下位だけが15~19年度にマイナス成長。中堅製薬企業の業績停滞が鮮明になってきました。

記事を是非読んでみてほしいのですが、記事を要約すると、この10年間をみると内資系は大手よりも中堅の方が業績の低迷が顕著であり、これは国内のビジネス環境が悪化していることが一因ですが、しかし最も重要なのは海外売上と新薬開発力であり、内資系中堅はそれらを模索しているものの打開策はみえていないということです。

私も3月にほとんど同じ内容のことを指摘しています。

この記事以外にも、私は過去に内資系中堅製薬メーカーの未来は明るくないかもしれないというふうに予想し、その理由を記事にしてきました。

株式会社でありながら10年間売上や利益が成長していないというのは、完全に投資家を軽視していると言わざるを得ないんじゃないでしょうか。

国内の医療用医薬品市場はつい最近までイージーモードだったため、気が緩んで将来のビジネス環境が見通せなくなっていた会社があるんじゃないかと思っています。

内資系中堅製薬メーカーの中には、気がつけば国内がこのような厳しいビジネス環境になって最近海外展開に力を入れ始めたという会社が実際にあります。

キョーリン製薬HD、インドネシアのジャカルタに駐在員事務所を開設し業務開始
発表日:2017年2月22日 インドネシア共和国における駐在員事務所開設について    キョーリン製薬ホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:穂川 稔)はこの度、インドネシア共和国の

内資系でも大手はそこのところについてきっちりとやってきており、海外比率はすでに6割を超えているのを見ると、余計にそう思えてしまいます。

しかし、海外展開に遅れを取った内資系中堅がすでに今から挽回するのは難しくなってきていると思います。

国内市場の今後は、医療費の削減、ジェネリックのシェア8割以上キープ、毎年の薬価改定、病院経営の悪化などなど製薬企業が利益成長しにくくなる要素が目白押しです。

本来であれば、どの会社も国内の調子が良い10年前に今の環境になること予測して海外比率を高めていなければいけなかったんです。

上記のハードルがある中で挽回するには、大手がやっているような工場の売却や支店などの閉鎖、そして大きなリストラなどが必要になることもあると思います。

これらは他の業界ではすでに起こっていることであり、たとえばNECや東芝などの電気機器業界や銀行業界などが時代に遅れを取り、工場などの売却や大量リストラを余儀なくされています。

製薬業界も同じような道を辿る雰囲気が漂っていることを考えると、特にモデルチェンジを怠っている一部の内資中堅に所属しているMRの方は、将来について考えることが増えそうです。

ここから先、思考停止でMRを続けていった場合、自分が45歳を超えても会社の未来は明るそうかを考えて頂き、もしそうでなければ今から準備を進めていくべきだと思います。

東証一部上場製薬会社といえども一生安泰はあり得ない時代になったのです。

マウントや煽りではない

自分が外資系にいるから内資系中堅をディスっているというつもりはまったくありませんし、マウントを取っているつもりも転職の煽りというわけでもまったくありません。

私自身、今は外資系ベンチャーでMRをやっていますが、サラリーマンという自分の急所を他人に握られている状態で過ごす人生にすごく嫌気がさしています。

なので、外資系だろうが内資系だろうが、大手だろうがベンチャーだろうが、サラリーマンにとって厳しい環境になっていると考えていますし、とにかく1年でも早くサラリーマンというマウントを取られている状態から抜け出すにはどうすれば良いかを毎日考えています。

MRが今後も減少していくことがほぼ確実である中で、生き残りをかけて専門医並みの疾患知識と薬剤師並みの薬学知識、それに加えて医師や薬剤師以上の自社製品知識を身につける気概がなければ、何も内資系中堅だけではなく全ての製薬メーカーのMRが他のキャリアについて考えておかなければいけない時代だと私は考えています。

ただやはり国内のマーケットが縮小していく局面では、経営体力が少ない会社の方が先に危機に陥ることを考えると、海外での売上がほとんどない会社や、新薬が出ていないのにMRの数が減らない会社などは、将来的にどこかの時点で大きな動きが出てくる可能性が高くなります。

そして、そういう会社は内資系中堅の製薬メーカーの方が圧倒的に多いのが事実ですので、それに基づいて記事にしてきたのです。

国内において製薬会社は保険制度の傘の下で商売をしてきた背景があり、厳しい規制の中でのビジネスを強いられる代わりに、一定年数の間はパテントで強力に守られるという特殊な業界です。

内資系は特にそうですが、ひとたび役人とのコネを持ってしまえば、あとはたいした薬でなくても規制をクリアできてしまいます。

そうすればあとは、拡大する市場と強力なパテントによって利益が守られます。

その特殊なレールに乗って自分で歩くことを少しでも止めたメーカーがあるという話であり、今後は自分の会社のことをよく見ていかなければMRもおちおちと続けていられませんよという話です。

言ってみれば、今までの日本市場は昭和の歌謡曲や演歌のようなものです。

昔の演歌歌手は1曲か2曲のヒット曲があれば何年も何十年も同じ歌で商売が成り立っていました。

毎年同じ曲で紅白歌合戦に出ていた演歌歌手もたくさんいましたよね。

しかし今は流行も短く、1曲ヒットしても次のヒット曲が出せなければすぐに忘れられてしまいます。

製薬業界もそれに似たようなフェーズに入ってきており、長期収載品であぐらをかいていたメーカーは、演歌のように需要が縮小していけば商売がなりたたなくなる可能性があります。

他のブログでも内資系中堅製薬メーカーの将来性について言及されていますが、転職の煽りだと言って思考停止せず、是非この問題について一度考えて頂ければと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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