こんにちは。
現役MRのリョウタです。
日本は長らく終身雇用制度の悪影響によって、会社に入ってしまえばあとは定年まで給料を貰い続けられるというぬるま湯社会が続いてきました。
そのせいで社会人は勉強をする必要がなかったため、今では日本の社会人は世界一勉強しないと言われています。
このままぬるま湯社会が続けばこれからも勉強する必要はないかもしれませんが、MR減少に象徴されているように、これから日本経済は衰退していきます。
これほどまっすぐに衰退していく先進国はかつて例がありませんので、日本人の生活が今後いったいどのようなことになっていくかはまだ誰にもわかりませんが、今よりも貧しくなっていく可能性が高いことはなんとなくでも誰もが感じていることではないでしょうか。
それなのに、何もしないでただ日々の仕事をこなして思考停止しているのは「座して死を待つ」状態です。
今回はこの件について記事にしたいと思います。
日本人の大人は世界一勉強しない
みなさんは、何かしら勉強してますか?
勉強と言っても、必ずしも大学や専門学校に通ったり資格取得の勉強じゃなくてもよくて、本を読んだりインターネットで知識を増やしたりというのでも充分に勉強と呼べます。
情報化社会の現代では、勉強しようと思えばいろんなところから無料で知識や情報を入手することができますから、スマートフォン1つでかなりのジャンルの勉強をすることも可能です。
なのに、日本の社会人は本当に勉強していないことがバレてしまっています。
下の表は総務省統計局が発表した平成28年の社会生活基本調査の結果です。
これによると、日本の社会人の1日の平均的な学習時間は軒並み10分以下です。
列が多いため2枚の画像になっていてとても見にくいですがご容赦ください。
16列の「学習・自己啓発・訓練(学業以外)」というところに注目してみると、小学生~高校生の間は1日あたり平均で30~50分程度の学習をしていることが分かります。
これは「学業以外」ですので、学生は学業以外で1日平均30~50分の学習をしているという意味になります。
そこで、社会人はどうか?
残念ながら社会人になるとこの数字が急激に減っていて、時間がたっぷりあるはずの独身者では1日平均11分、子供のいない夫婦では1日平均9分、子育て期の夫婦はなんと1日平均5分という結果になっています。
これを見ると、「社会人になると仕事が忙しいし長時間働いているから、なかなか学習の時間なんてとれない」という人がいるかもしれませんが、14列の「テレビ・ラジオ・新聞・雑誌」、15列の「休業・くつろぎ」、17列の「趣味・娯楽」の項目を見ると、軒並み学習時間よりも多くの時間が割かれていることがわかります。
独身者はテレビなどの視聴に1日平均136分、くつろぎの時間に1日平均98分、趣味や娯楽に1日平均77分かけていますし、子供がいない夫婦はテレビなどの視聴に1日平均206分、くつろぎの時間に1日平均95分、趣味や娯楽に1日平均54分を費やしています。
つまり、「自由な時間は充分にあるんだけども、自己啓発や学習時間は敢えて取っていない」ということが明らかになっているんです。
日本の社会人って長時間労働だし、朝から晩まで働いて帰ったら学習する時間なんて全然ないというイメージがありましたが、毎日しっかりと2時間テレビ見て、1時間半くつろいで、趣味や娯楽に1時間以上かけられる時間があるのですね。
この4~5時間のうちのいくらかを学習や自己啓発、つまり自己投資に回すだけで日本人の平均賃金である400万そこそこを脱することができる可能性が飛躍的に高くなると思うんですが、いかがでしょうか。
MRの方は何かしら学習時間を確保している人は多いですし、今回の話には当てはまらないと思いますが、日本の平均的なサラリーマンの話として何かの参考になればと思います。
テクノロジーの進化によって仕事がなくなっていく!?
インターネットはおよそ1990年代から商業目的での使用が開始されました。
本格的にインターネットの普及が始まったきっかけになったのは、1995年に発売されたWindows95だと言われています。
また初めてのスマートフォンとしてAppleのiPhoneが発売されたのは2007年です。
つまり2020年7月の時点で、インターネットの本格的な普及が始まって25年、スマートフォンの普及が始まって13年しか経っておらず、ITテクノロジーの進化というのはこれからもまだまだ続くのは間違いないことです。
ITテクノロジーの進化によって人間がやっていた仕事を代行できるようになるのはむしろこれからのことで、今はその土台作りといった状況です。
Googleの創業者で元CEOのラリー・ペイジ氏は2017年にファイナンシャル・タイムズの取材に対してこう断言しています。
「20年後、あなたが望もうが、望むまいが現在の仕事のほとんどが機械によって代行される。」
「近い将来、10人9人は今とは違う仕事をしているだろう。」
つまり、現在30歳の人は50歳になる頃には今ある仕事はほとんど人間が行っていないということですね。
また、ラリー・ペイジはこのようにも言っています。
「人々が満足できないことに対して、僕たちが巨額のお金を投資することで、世界をより良くしていく。ただ同じことを繰り返したり、新しいことをしないことは罪だと思う。」
このままテクノロジーを進化させ続けると人々の仕事を奪うことになり、ひいては民主主義が崩壊してしまうかも知れないと危惧しながら、それでも効率をもっと上げられるのは罪だとして今後もテクノロジーの発展に貢献し続けるとの考えを示しています。
Googleを創業し、人工知能の最先端に先日までいた人がこのようなことを断言しているのですから、今の仕事が20年後もそのままあると考える方が無謀だということがわかります。
この状況に対して1日10分以下の自己投資で本当に大丈夫なんでしょうか。
まとめ
先進国で社会人になってからこれほど勉強していないのは日本人だけです。
日本は労働法で雇用が強く守られていて社員を解雇することが非常に難しい国なので、働いている会社での仕事以外の勉強をしなくなってしまっています。
多くの外国では平均で10回前後転職しますし、雇用の流動性が高いので、社会人はよりよい待遇を求めて勉強や自己投資に多くの時間を費やします。
経団連の会長やトヨタ自動車社長の最近のコメントにあるように、日本型の終身雇用システムはいよいよ限界を迎えており、規制緩和が行われる可能性が高まっています。
段階的に解雇規制が緩和されていく可能性は高いと思います。
こういう状況の中、「なんとかなるでしょ。」とか「そんなこと言っても今すぐの話じゃないでしょ。」みたいな思考停止しようとする反論を浮かべがちですが、今のように自己投資しないままでいると、20年以内に日本でも指名解雇される人が続出するでしょう。
今の40代以下の人は自己投資をはじめて競争力のあるスキルを身につけるべく、少しづつ努力していくしかないと思っています。
テレビを見たりくつろいだり、娯楽の時間が毎日3~4時間あるなら、まずはそのうちの1時間を自己投資の時間に充ててみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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