MRの将来性

株価から所属するMRの将来を予想する【内資大手編】

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こんにちは。

現役MRのリョウタです。

前回の「株価から所属するMRの将来を予想する【内資トップ3編】」を読んで下さる方がけっこういらっしゃいますので、引き続き他の会社についても超長期の株価チャートから今後を見てみたいと思います。

株価って、ネットでよく目にするのはたいてい6か月とか1年間の日足チャートだったりします。

でも、長期で投資したりする時には1年程度の日足チャートを見るのでは不十分で、5年とか10年、あるいはもっと長期間のチャートから判断する方が情報が多くなります。

たとえば、武田薬品は1949年に株式上場していますので、70年以上のチャートがあります。

10年のチャートで見てもその中のたった7分の1しか見えていませんので、全て見えている人と比べると全然景色が変わってしまいます。

東証銘柄だと、超長期では20年~25年で流れが変わっている銘柄も多くあるので、本当はもっと長いチャートを示したいのですが、著作権などの関係で最大18年のチャートを表示しています。

なので、関心がある方はご自身でさらに長期のチャートを確認してみてください。

さて、今回はトップ3以外の内資系大手製薬会社について見ていきたいと思います。

日本の医薬品業界をけん引する会社の長期株価推移

第一三共

第一三共はご存知のとおり、2005年9月に三共と第一製薬の持ち株会社として発足し、2007年4月に完全に統合しています。

下記のチャートは第一三共が発足して以来のチャートになりますが、ご覧頂けるとおり一時的に上昇したものの、2008年のリーマンショック以降は長らく株価が低迷していました。

同業他社は2012年後半のアベノミクスから軒並み株価が上昇していきましたが、第一三共はその中でもなかなか上昇せず苦しんでいました。

理由はもちろん、インドのランバクシーを5000億円で買収して大失敗したことが市場の失望を呼んだからです。

営業利益率も大手の中では低めですし、海外売上比率も大手同業他社が50~70%ある中で40%を切っていて国内依存が強めであることも要因としてはあるでしょうね。

それが嘘のように、ここ5年で株価は一時5倍の10,000円にまで到達しました。

理由としては、近年がん領域に注力することをビジョンに掲げており、その中でも非常に有望なDS-8201を創製することができたことですね。

2019年末には米国でブレークスルーセラピー(画期的治療薬)とファストトラック(優先承認審査制度)の指定を受けて世界初の承認を取得しており、ピーク時の売上予想は5000億とも言われています。

アストラゼネカとの提携によって海外でも売り上げが伸びる可能性が高いことと、一時金を13.5億ドル(約1500億円)受け取ることで、さらに新薬の開発に投資することができるということで市場から評価されているのだと思います。

DS-8201の成功確率はかなり高いですが、それで得た資金を次の新薬につなげることができなければ成長戦略を軌道に乗せることができず、会社の成長もこれ以上の株価上昇も期待できなくなるかもしれません。

第一三共の株価収益率(PER)はすでに43倍を超えており、同業のアステラス製薬の16.9倍、大塚ホールディングスの17.5倍に比べると明らかに割高の水準まで買われています。

2020年7月初旬現在の株価だけでみると第一三共は前途洋々に見えますが、DS-8201以外に製品の柱を作れるかどうかにかかっているのではないかと思います。

エーザイ

エーザイは他の内資系大手と比べると収益の柱となる製品が絞られたメーカーでした。

パリエットとアリセプトという大きな柱が特許切れになり、その後の新薬開発に苦戦しているという印象がありました。

しかし、ここへきて抗がん剤のレンビマが登場し、急速に売上を拡大させています。

2019年は世界で1000億円以上の売上を上げていますし、メルクのキイトルーダとの併用療法で開発が進んできており、これが上手くいくとピーク時に5000億円の売上を達成できる見通しです。

さらに、バイオジェンと共同開発しているアルツハイマー治療薬のアデュカヌマブは一度治験に失敗し開発を中止しましたが、投与量を増やした症例で効果が得られていることが確認されて、高用量で再度申請を行うと発表しています。

さらにバイオジェンと共同開発しているアルツハイマー治療薬はアデュカヌマブの他にエレンべセスタット、BAN2401があり、3剤のうち1剤でも開発に成功して上市することができれば、ピーク時の売上は5000億とも1兆円とも言われています。

エレンベセスタットは開発に失敗し治験中止を発表しましたが、いちおう開発は再開されているようですね。

2015年以降の株価の乱高下は主にアルツハイマー治療薬の開発と中止が反映されたもので、レンビマの好調が好材料になっていますが、難易度の高いアルツハイマー治療薬の製品化の夢が多少織り込まれた株価になっているのではないでしょうか。

株価収益率(PER)は19.8倍とそこまで割高ではありませんので、万が一アルツハイマー治療薬が全て失敗してもそれほど悲観されることがないかもしれません。

しかし、もしも1剤でも上市されれば、エーザイのMRの皆さんは逆転ホームランを打ったようなものじゃないでしょうか。

まとめ

なんだかんだいっても製薬会社の大手は優良企業ですので、10年前後株価が低迷する期間があったとしてもしっかりと成長軌道に戻ってきますので安定していると言えます。

株式を長期で保有しても報われる可能性が高いように、MRとしても安心して長期に働くことができる会社ばかりではないでしょうか。

近年では外資系に続いて内資系大手がリストラを続けていますので、社員の方は不安があるかもしれません。

しかし、基本は希望退職ですし、ものすごい割増金額があるのである程度の年齢で希望退職することになったとしても悪くないのではないでしょうか。

時代の波が激しくなっていますので、そういうことも想定して過ごしていれば良いだけです。

私は外資系ばかり4社転職してきていますが、記事を下記ながら内資系大手がなんだか羨ましくなりました。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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