こんにちは。
現役MRのリョウタです。
新型コロナウイルスの流行によって製薬業界はリモートでの営業活動について本気で考え出していますね。
ただ新型コロナでリモートの必要性が高くなって一気に普及していくのであって、どのみちいずれリモートが普及するのは間違いなかったのです。
新しいIT技術は活用されていくべきものですので、新型コロナが流行してもしなくてもいずれMRというのは大勢でウロウロと病院を訪問せずEメールやWeb面談などで仕事をするようになっていっていたはずです。
事実として米国では新型コロナ前からリモートが常識という話で述べたとおり、アメリカでは新型コロナが流行する前の2018年に急激にMRのリモートの割合が増えています。
だからいずれ日本の製薬企業もそこに所属するMRも真剣に考えなければならない大きなテーマだったんですが、顧客側に受け入れる態勢ができないことが課題でしたのでまさに今がチャンスなんですね。
リモートが当たり前になっていけば将来的には今よりももっとMRを削減することができるということで、じつは経営層はほくそ笑んでいるんじゃないでしょうか。
そんなことを考えると墓穴を自分で掘るような作業ですが、かと言ってやらないわけにはいきません。
今回は今リモートでできるMR活動について代表的なものをまとめてみました。
何からやっていいのか・・・?という方は是非参考にしてみてください。
目次
リモートでMR活動するための手順
大手だとリモートで活動するためのマニュアルやツールを準備してくれるのかもしれませんが、そうではない会社もあると思います。
私の会社も新興バイオベンチャーですので、とにかくリモートでやれとは言ってくるもののやり方は現場まかせというか、丸投げです。
同じような状況の方にリモートで営業する体制を整えるための手順を共有したいと思います。
まあ、私の備忘録でもあります。
1.とにかくメールアドレスを教えてもらう
2.電話でしか連絡できない医師は電話しやすい時間帯を聞いておく
3.メールアドレスからApproved Email送信などの許可を得る
4.Zoomなどのオンライン面談ができるか依頼する
基本的な手順としてはこういう感じです。
では順番に解説します。
1.とにかくメールアドレスを教えてもらう
リモートMR活動で最も重要なのはメールアドレスです。
メールアドレスを知っているとメール連絡だけでなく、オンライン面談やApproved Emailなど様々なツールを活用することができるようになります。
新型コロナでリモート活動しろと言われても営業メールは逆効果でも記事にしたとおり、新型コロナが流行り出してからすでに医師のメール受信量は数倍に膨れ上がっていますので、今の時点でメールアドレスを知らない医師に対して下心丸出しで聞いても教えてくれないかもしれません。
何らかのメリットを提示するか、付き合いのある相手なら単純に頼み込むしかないかもしれませんね。
人気の医師であればあるほど、また後になればなるほど聞き出しにくくなりますので早めにアタックした方が良いでしょうね。
2.電話でしか連絡できない医師は電話しやすい時間帯を聞いておく
比較的若い医師はまずいないと思いますが、特に地方の年配医師はEメールを持っていてもろくに使いこなしていないとか場合によっては全くアカウントを持っていないという医師もいます。
メールもSNSも何もオンライン通信手段がない医師の場合はもはや電話しかありません。
できれば個人携帯など直接繋がる電話番号を聞き出したいところですが、難しければ病院の代表電話から連絡を取るしかありません。
年配の医師は電話口で声が聞きとりづらい事が多いんですけどね。
電話しか通信手段がない医師の場合は資料などは郵送でしか対応できず非常に限られたものしか見てもらえないのが不便ですが仕方ありません。
せめて電話しやすいように、連絡がつきやすい時間帯を聞いておくといいと思います。
なお、医師はメールだけでなく電話の数も増えている可能性が高いですので乱用はしないようにしましょう。
3.メールアドレスからApproved Email送信などの許可を得る
メールアドレスを聞き取れた医師にはさらにApproved Emailを送信しても良いか確認を取っておいた方が良いと思います。
特に許可を取らなくても送信できてしまうのですが、黙って送信してもなかなか見てもらえる代物ではありませんし、受信メールの数が増えている中で無差別に送信するのは誠実さに欠けるとも思います。
閲覧してもらいやすくするためにも電話やオンライン面談の中で話をした内容に関連するApproved Emailを送信するのが良いのかなと思います。
Approved Emailなどの企業メルマガシステムの活用についてはVeeva社のApproved Emailをどう使いこなすかでまとめていますので宜しければご覧ください。
4.Zoomなどのオンライン面談ができるか依頼する
電話やメールで伝わりにくいことや、同時に資料などを見てもらいながら説明する必要があるときにはZoomなどのオンライン面談は非常に便利です。
今はセキュリティに対する脆弱性などを指摘して騒がれていますがすぐに対処してくるのではないかと思います。
実際にはアクティブユーザーはどんどん伸びており、2019年末には1000万人だったのが既に3億人を突破しているようです。
企業向けに強いMicrosoftもスカイプやTeamsなどを持っていますので今後Zoomに近いユーザビリティを備えてくる可能性はありますが、勢いのあるZoomは今後も使われるはずです。
もちろん、担当している医師もこれから自分の大学や病院内、市民講座などの講義でZoomを使う可能性というのはけっこう高いと思いますのでMRとのZoom面談というのは練習がてらという意味でメリットがあると思っています。
なのでそういうことをネタにして依頼してみるのも良いのではないかと思います。
Zoomなどでオンライン面談をする時の注意点につきましてはこちらで記事にしています。
リモートでできることは多くない
今のところ、リモートでできるMR活動はそれほど多くはありませんよね。
ネットでほとんどの情報が取れてしまうこの時代にMRの情報提供を必ず必要としてくれる医師は非常に少数派です。
しかし、ほとんどの会社が今後リモートでの営業活動が中心になると予測していますので今のうちからできることをやっておいて損はないはずです。
MRが減っていきますので、浮いたお金をリモート活動のシステムに投資する会社も増えてくるでしょう。
たとえば個人的な想像ですが、医師に自社のMRとメールやオンライン面談ができるアカウントを配布するようなシステムが流行ってきそうな気がします。
そんなシステムが導入されたとき、今から上記のような活動をやっておけば非常にスムーズに自社システムに移行でき、周りに差をつけられるかもしれませんね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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