mrの転職理由

内資中堅製薬会社のMRはなぜ危ないのか

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MRは登録必須の転職サービス3選!

今、内資中堅製薬会社の立ち位置がどんどん危なくなっています。

いきなりこんな記事を見ると「え、なんで?」と思うかもしれませんが、20代や30代の若手MRの方は今から真剣に考えておく必要がある問題だと考え記事にしました。

未来のことは誰にもわかりませんが、ある程度の予測を立てて準備をしておくことで問題にも対処することができるはずです。

どこからどこまでが国内中堅?

2017年現在、医療用医薬品を扱う製薬会社は約350社ほどです。

そのうち、製薬協に加盟している会社は約70社です。

こう見ると、医療機関でよく会うMRが所属する会社はほとんどが大手製薬会社なんですが、よく言われる内資中堅製薬会社というのはどこからどこまでの会社を言うのでしょうか。

こちらは、2016年の国内製薬企業の売上高ランキングです。

順位会社名売上高(百万円)前年比(%)
1武田薬品工業1,732,051▲4.2
2アステラス製薬1,311,665▲4.4
3大塚HD1,195,547▲16.2
4第一三共955,124▲3.2
5エーザイ539,097▲1.6
6中外製薬491,780▲1.4
7田辺三菱製薬423,977▲0.4
8大日本住友製薬411,6382.1
9協和発酵キリン343,019▲5.8
10塩野義製薬338,8909.3
11大正製薬HD279,773▲3.6
12小野薬品工業244,79752.7
13参天製薬199,0961.9
14日医工163,37213.8
15明治製菓161,600▲1.8
16帝人147,5000
17久光製薬145,925▲9.8
18旭化成133,900▲7.6
19沢井製薬132,4287.2
20キョーリン製薬115,373▲3.4
21ツムラ114,9542.1
22科研製薬101,479▲7.5
23日本新薬98,78117.3
24持田製薬97,3495.5
25JT87,20015.4

会社四季報などで一般的に「大手」と言われているのはトップ10位くらいまでの会社です。

私のイメージでも11位以下の会社が中堅というイメージですね。

なぜ国内中堅MRが危ないのか

製薬会社というと、安定性が高いというイメージがありますよね。

実際、これまで国内の製薬会社は優良企業が多く、経営も安定しています。

それでは、なぜ内資中堅が危ないのでしょうか。

グローバルな製薬業界のトレンドに乗り遅れている

またこちらは主な国内製薬企業の海外売上高比率ランキングです。

順位会社名海外売上高比率(%)増減(%)
1アステラス製薬63.83.8
2武田薬品工業61.92.0
3大塚HD55.8-5.6
4大日本住友製薬53.36.2
5エーザイ46.02.1
6第一三共43.71.0
7塩野義製薬38.08.0
8生化学工業37.43.5
9協和発酵キリン31.43.1
10久光製薬30.23.5
11参天製薬27.44.5
12旭化成27.41.9
13田辺三菱製薬27.18.3
14明治HD25.58.5
15中外製薬21.82.7
16ゼリア新薬工業20.02.8
17大正製薬HD10.30.7
18キョーリン製薬HD4.73.8
19小野薬品工業1.6

0.2

ご覧の通り、国内大手企業の海外売上高比率は約50%前後あり、しかも年々伸びています。

上記の表には登場していませんが、例えば内資中堅の科研製薬について言えば、2016年の海外売上高は全売上の10分の1以下です。

しかもその比率は2015年よりも2016年で減少しています。

つまり科研製薬は、各社がグローバルにビジネス展開している中で、世界第2位の市場とはいえほぼ日本国内だけでビジネスをしており、海外市場において苦戦しているのです。

これでもしも国内市場で医療費抑制策に打ち勝って成長していくことができなければどうなるでしょう。

成長イメージが湧かない会社で自分のキャリアプランを描くのは難しいですよね。

旧国営や財閥系の保守的な経営体質

科研製薬を例に挙げましたが、内資中堅には似たような体質の会社がけっこうあります。

いわゆる、旧国営や旧財閥系がルーツの製薬会社です。

科研製薬のルーツは理化学研究所ですよね。

このような企業は経営が保守的なところが多く、資金はあるのに海外展開を拡大したがりません。

きっと、攻めるよりも守らなければならないものがたくさんあるんでしょうね。

あとは、失敗することは悪とする日本の教育というか風潮というのも日本人にカリスマ経営者が少ない原因かもしれません。

これまでの数十年間通用した国内企業のビジネス手法は、待ったなしの医療費抑制策や外資系企業も含めた競争の激化によってすでに通用しなくなりつつあります。

外資系企業の導入品や長期収載品だけで経営を続けていたら、どんどん経営が悪化していきます。

実際それが見え始めている会社がチラホラありますよね。

製品のポテンシャルに比べて明らかにMR数が多い

日本では欧米のようにドラスティックなリストラで人員の調整をすることはなかなか難しいため、プライマリー領域全盛期の頃の営業戦略を引きずったままの内資系企業が数多くあります。

例えば、持田製薬は売上げ金額で武田薬品工業の17分の1以下ですが、2016年のMR数は武田薬品工業の2300名に比較し3分の1程度の730名もいます。

医薬品の開発が高度化していく中で、今後もこのMR数を維持できる製品を開発し続けることができるのであれば良いのですが、もしもできなければ真っ先に削減されるのはMRです。

今所属している会社の開発力はどうですか?

今のMR数を維持すべき画期的な新薬の承認申請がありますか?

どんな内資中堅MRは注意すべきか

それでは、どんな内資中堅企業が注意すべきなのか挙げてみたいと思います。

内資中堅企業と言っても、特色があってキラリと光る開発力がある会社もありますので、もちろんひとまとめには言えませんよね。

中堅なのに幅広い領域で展開している

近年、医薬品の開発費は高騰しており、1つの新薬の開発にかかるコストは200億円~300億円と言われています。

欧米のバイオベンチャーは巨額の出資を受けながら1つか2つの領域に特化して研究開発に取り組み、画期的な新薬を創出していますよね。

それに比べて、国内の中堅企業は相変わらず研究開発の領域を絞らず、導入品やジェネリックでどうにか経営しているような会社もあります。

300億円かけたところで必ず新薬を販売できるところまで持っていけるとは限らないのに、内資中堅の企業規模で領域を1つか2つに絞らずに展開しているのはどう考えても合理的ではありませんよね。

グローバルで成長している企業はよく見かけますが、コア領域以外の部門(動物薬や一般薬、コンシューマ製品部門など)やコア領域以外の製品を注力している企業に売却したり、切り離して他社と合弁企業を設立したりしてコア領域に特化したビジネス展開をしていくことは、今後も内資中堅製薬企業が成長を続けるためには必須だと思います。

例外もある

早くからコア領域に特化してビジネス展開し成功している企業としては参天製薬や大鵬薬品工業が代表的ですね。

これらの企業は、高血圧薬や糖尿病など市場の大きな生活習慣病薬には目もくれず、自社のコア領域に集中しているため将来も企業価値を維持できる可能性が高いと思います。

内資中堅MRは今後どうすべき?

内資中堅製薬企業は新薬があまり出てこないのですが、とにかくぬるま湯で居心地が良い会社も多いですし、給料もそれなりに高いため、あまり危機感が湧かないMRの方もいると思います。

しかし、確実にグローバルのトレンドから置いていかれている会社も存在します。

そのような会社に自らのプランを持たずにずっと所属していると、変化に対応できない社会人になってしまいますよ。

自分の所属する会社の経営力やパイプラインに日頃から注目してみましょう。

そして、ダメだと思ったら若いうちに転職を視野に入れるのが良いと思います。

今、内資中堅製薬会社の立ち位置がどんどん危なくなっています。

いきなりこんな記事を見ると「え、なんで?」と思うかもしれませんが、20代や30代の若手MRの方は今から真剣に考えておく必要がある問題だと考え記事にしました。

未来のことは誰にもわかりませんが、ある程度の予測を立てて準備をしておくことで問題にも対処することができるはずです。

どこからどこまでが国内中堅?

2017年現在、医療用医薬品を扱う製薬会社は約350社ほどです。

そのうち、製薬協に加盟している会社は約70社です。

こう見ると、医療機関でよく会うMRが所属する会社はほとんどが大手製薬会社なんですが、よく言われる内資中堅製薬会社というのはどこからどこまでの会社を言うのでしょうか。

こちらは、2016年の国内製薬企業の売上高ランキングです。

順位 会社名 売上高(百万円) 前年比(%)
1 武田薬品工業 1,732,051 ▲4.2
2 アステラス製薬 1,311,665 ▲4.4
3 大塚HD 1,195,547 ▲16.2
4 第一三共 955,124 ▲3.2
5 エーザイ 539,097 ▲1.6
6 中外製薬 491,780 ▲1.4
7 田辺三菱製薬 423,977 ▲0.4
8 大日本住友製薬 411,638 2.1
9 協和発酵キリン 343,019 ▲5.8
10 塩野義製薬 338,890 9.3
11 大正製薬HD 279,773 ▲3.6
12 小野薬品工業 244,797 52.7
13 参天製薬 199,096 1.9
14 日医工 163,372 13.8
15 明治製菓 161,600 ▲1.8
16 帝人 147,500 0
17 久光製薬 145,925 ▲9.8
18 旭化成 133,900 ▲7.6
19 沢井製薬 132,428 7.2
20 キョーリン製薬 115,373 ▲3.4
21 ツムラ 114,954 2.1
22 科研製薬 101,479 ▲7.5
23 日本新薬 98,781 17.3
24 持田製薬 97,349 5.5
25 JT 87,200 15.4

会社四季報などで一般的に「大手」と言われているのはトップ10位くらいまでの会社です。

私のイメージでも11位以下の会社が中堅というイメージですね。

なぜ国内中堅MRが危ないのか

 

製薬会社というと、安定性が高いというイメージがありますよね。

実際、これまで国内の製薬会社は優良企業が多く、経営も安定しています。

それでは、なぜ内資中堅が危ないのでしょうか。

グローバルな製薬業界のトレンドに乗り遅れている

またこちらは主な国内製薬企業の海外売上高比率ランキングです。

順位 会社名 海外売上高比率(%) 増減(%)
1 アステラス製薬 63.8 3.8
2 武田薬品工業 61.9 2.0
3 大塚HD 55.8 -5.6
4 大日本住友製薬 53.3 6.2
5 エーザイ 46.0 2.1
6 第一三共 43.7 1.0
7 塩野義製薬 38.0 8.0
8 生化学工業 37.4 3.5
9 協和発酵キリン 31.4 3.1
10 久光製薬 30.2 3.5
11 参天製薬 27.4 4.5
12 旭化成 27.4 1.9
13 田辺三菱製薬 27.1 8.3
14 明治HD 25.5 8.5
15 中外製薬 21.8 2.7
16 ゼリア新薬工業 20.0 2.8
17 大正製薬HD 10.3 0.7
18 キョーリン製薬HD 4.7 3.8
19 小野薬品工業 1.6

0.2

ご覧の通り、国内大手企業の海外売上高比率は約50%前後あり、しかも年々伸びています。

上記の表には登場していませんが、例えば内資中堅の科研製薬について言えば、2016年の海外売上高は全売上の10分の1以下です。

しかもその比率は2015年よりも2016年で減少しています。

つまり科研製薬は、各社がグローバルにビジネス展開している中で、世界第2位の市場とはいえほぼ日本国内だけでビジネスをしており、海外市場において苦戦しているのです。

これでもしも国内市場で医療費抑制策に打ち勝って成長していくことができなければどうなるでしょう。

成長イメージが湧かない会社で自分のキャリアプランを描くのは難しいですよね。

旧国営や財閥系の保守的な経営体質

科研製薬を例に挙げましたが、内資中堅には似たような体質の会社がけっこうあります。

いわゆる、旧国営や旧財閥系がルーツの製薬会社です。

科研製薬のルーツは理化学研究所ですよね。

このような企業は経営が保守的なところが多く、資金はあるのに海外展開を拡大したがりません。

きっと、攻めるよりも守らなければならないものがたくさんあるんでしょうね。

あとは、失敗することは悪とする日本の教育というか風潮というのも日本人にカリスマ経営者が少ない原因かもしれません。

これまでの数十年間通用した国内企業のビジネス手法は、待ったなしの医療費抑制策や外資系企業も含めた競争の激化によってすでに通用しなくなりつつあります。

外資系企業の導入品や長期収載品だけで経営を続けていたら、どんどん経営が悪化していきます。

実際それが見え始めている会社がチラホラありますよね。

製品のポテンシャルに比べて明らかにMR数が多い

日本では欧米のようにドラスティックなリストラで人員の調整をすることはなかなか難しいため、プライマリー領域全盛期の頃の営業戦略を引きずったままの内資系企業が数多くあります。

例えば、持田製薬は売上げ金額で武田薬品工業の17分の1以下ですが、2016年のMR数は武田薬品工業の2300名に比較し3分の1程度の730名もいます。

医薬品の開発が高度化していく中で、今後もこのMR数を維持できる製品を開発し続けることができるのであれば良いのですが、もしもできなければ真っ先に削減されるのはMRです。

今所属している会社の開発力はどうですか?

今のMR数を維持すべき画期的な新薬の承認申請がありますか?

どんな内資中堅MRは注意すべきか

それでは、どんな内資中堅企業が注意すべきなのか挙げてみたいと思います。

内資中堅企業と言っても、特色があってキラリと光る開発力がある会社もありますので、もちろんひとまとめには言えませんよね。

中堅なのに幅広い領域で展開している

近年、医薬品の開発費は高騰しており、1つの新薬の開発にかかるコストは200億円~300億円と言われています。

欧米のバイオベンチャーは巨額の出資を受けながら1つか2つの領域に特化して研究開発に取り組み、画期的な新薬を創出していますよね。

それに比べて、国内の中堅企業は相変わらず研究開発の領域を絞らず、導入品やジェネリックでどうにか経営しているような会社もあります。

300億円かけたところで必ず新薬を販売できるところまで持っていけるとは限らないのに、内資中堅の企業規模で領域を1つか2つに絞らずに展開しているのはどう考えても合理的ではありませんよね。

グローバルで成長している企業はよく見かけますが、コア領域以外の部門(動物薬や一般薬、コンシューマ製品部門など)やコア領域以外の製品を注力している企業に売却したり、切り離して他社と合弁企業を設立したりしてコア領域に特化したビジネス展開をしていくことは、今後も内資中堅製薬企業が成長を続けるためには必須だと思います。

例外もある

早くからコア領域に特化してビジネス展開し成功している企業としては参天製薬や大鵬薬品工業が代表的ですね。

これらの企業は、高血圧薬や糖尿病など市場の大きな生活習慣病薬には目もくれず、自社のコア領域に集中しているため将来も企業価値を維持できる可能性が高いと思います。

内資中堅MRは今後どうすべき?

内資中堅製薬企業は新薬があまり出てこないのですが、とにかくぬるま湯で居心地が良い会社も多いですし、給料もそれなりに高いため、あまり危機感が湧かないMRの方もいると思います。

しかし、確実にグローバルのトレンドから置いていかれている会社も存在します。

そのような会社に自らのプランを持たずにずっと所属していると、変化に対応できない社会人になってしまいますよ。

自分の所属する会社の経営力やパイプラインに日頃から注目してみましょう。

そして、ダメだと思ったら若いうちに転職を視野に入れるのが良いと思います。

 

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