MRの将来性

MSの将来性もなかなかヤバいことについて現役MRが語る

MRの将来性
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こんにちは。

現役MRのリョウタです。

少し前に、MRの将来性に対して感じる疑問について記事にしました。

MRという一昔前まで何でもありだった職業は、この10年で時代の波に飲まれて、今や必要とされない職業になりそうな状況です。

しかし、それはMRだけなのかというと、もちろんそうではありません。

医薬品卸の営業職であるMSも、今や将来性が危うい職業になっています。

医薬品は命に関わる製品もありますし、流通が滞ることが許されないジャンルなので、卸は重要な役割を担っていますが、IT革命によって当然大きく変わっていくでしょう。

これまではMRのようにあまり大きな波はなかったMSですが、今後は大きく動く可能性がありそうです。

MSの将来性が危うい理由

MRは所属する製薬会社の看板製品の特許が切れたり、新薬を出せなくなると立場が危うくなりますが、MSはこれまでそんな波はありませんでした。

もともとMRのように新薬が出るたびに増員になるということがなかったということもありますが、国内の医薬品市場が拡大してきていたことが最も大きな理由ではないでしょうか。

しかし、これからは日本の医薬品市場は縮小していきます。

市場が縮小していく中ではもちろん製薬メーカーも苦しいですが、当然卸の方が苦しいです。

医薬品卸は大手でも営業利益率は1%前後ですから、常に赤字と隣り合わせですからね。

1兆円の売上があっても、営業利益は100億円です。

製薬メーカーであれば新薬を開発するのに大きく投資しますが、卸だと売上を伸ばすためにできる投資も限られています。

しかし、今後は医薬品卸もIT技術に投資しなければ生き残れない時代が来るんじゃないかと思います。

EVや自動運転車はもちろんですが、倉庫内もロボット化したり、発注システムも変わっていくはずです。

それをやると間違いなくMSを含めた社員が要らなくなるんですが、卸ってコテコテの内資系企業ばかりなので、ドラスティックに変えていけないかもしれないですね。

あとは合併して効率を上げるとかですが、卸はもうこれ以上合併できるんでしょうかね。

SBIホールディングスが地方銀行に出資し再編しようとしているように、どこかが地方卸に出資して再編するような流れが来る可能性はあるんじゃないかと思います。

地方卸がお互いの設備を使えたり、大手卸の設備を使えたりすると効率が良くなって利益率が改善するかもしれませんね。

どっちにしても、やっぱりMSなどの社員は不要になるので、MSの将来もMR同様に暗いでしょうね。

メーカーの卸絞り込みは広がるか

もう一つ大きな流れとしては、最近になって取引卸を絞る製薬メーカーが出始めているということではないでしょうか。

一昨年、ノボ・ノルディスクファーマがメディセオや地方卸との取引をやめると発表したときには衝撃でしたが、GSKもメディセオグループや地方卸数社との取引を今年の3月末でやめるようです。

なんとなくですが、この流れはどんどんと続いていきそうな気がします。

ノボ・ノルディスクファーマだけならまだしも、商品数が膨大にあるGSKが絞り込みに踏み切るということは、安定供給においては絞っても問題ないということですからね。

安定供給さえクリアできるのなら、取引卸を減らすことでメーカーの余計な製造コストや流通コストが削減できたり、アローワンスが削減できたり、無駄な価格競争を抑えられたりと、あまりデメリットが見当たりません。

しかも、外資系企業からみたら、日本の卸のビジネス形態は理解できないんじゃないでしょうか。

物流機能であるだけの卸が、なぜアローワンスを請求してくるのかとか。

毎年の薬価改定になることで、価格競争の抑制を防ぎたいというのはほぼ全メーカーが思っていることだと思います。

外資系はドラスティックなので、これからもどんどん卸を絞り込んでくる可能性は大です。

しかし、正直なぜメディセオばかりなのかよくわかりませんけど。

メディセオが一番流通関係のフィーが高いとか、契約が厳しいとかあるんでしょうか。

それとも、上記のメーカー2社がたまたまメディセオの売上高が少ないだけなんでしょうか。

誰かご存じの方がいたら教えて下さい(笑)。

まとめ

卸のMSも決して給料は低くないですし、1社あたりの数は3000人くらいいるので、さすがにこれからも維持していくのは難しくなっていると思います。

少し前にメディセオがけっこうなリストラを実施しましたが、他社も含めてこれからもあるんじゃないでしょうか。

個人的にはどっちかと言われるとMRの方が必要ないと思ってしまいますが、MSもなかなか大変な時代に突入しています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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