MRの将来

MR減少時代にどう対応していくか

MRの将来

製薬業界は数ある業界の中でも利益率の高い業界の一つで、製薬会社の営業職であるMR(医薬情報担当者)は年収が高く、その他の福利厚生も良いことから長い間人気の職業でした。

しかし、近年急速にこのポジションが崩壊しています。

理由はディオバン事件などの不正や、顧客である医師に対し社会通念上において過大な金額の謝礼や寄付を行ってきたことに対する批判もありますが、そもそも日本の国家財政が深刻な債務超過であること、また国内の製薬業界の市場規模が縮小し始めていることが大きな原因となっています。

内資系中堅製薬会社のMRはなぜ危ないのかでも記事にしましたが、今後このような逆風が多い国内での事業割合が高い中堅企業は、もはや増やし続けてきた社員数を維持することはどう考えても不可能です。

早期にリストラを進めて海外展開を急ぐか、それができない会社はそごうや東芝のように倒産を待つかを迫られている状況ではないかと思います。

では、このような急速に進んだMR減少時代に私たちはどう対応していけばよいのでしょうか。

MRの減少傾向は顕著

MRの数はここ数年、減少を続けています。

MR認定センターの発表によると、国内のMR数は2013年度の65,752人がピークでその後は毎年減少を続けており、この4年間でなんと3,319人も減少したとのことです。

それまで増加を続けていた国内のMR数が急激に減少に転じたのは、日本の高齢化によって定年かそれに近い年齢層の自然減というのももちろんありますが、下記の理由が大きいと思っています。

・ドル箱のプライマリー製品の収益減少による利益率悪化

・大幅な薬価制度改革による利益率悪化

・後発品シェア向上の国策による売り上げ減少

・製薬業界の利益率低下による人件費をはじめとする経費削減の流行

・インターネットの普及による情報入手方法の多様化

要するに、限定的な理由による一時的なMR数の現象ではなく、業界全体の構造変革が起こっているということは間違いないということです。

おそらく、今の20代~30代のMRの方が父親世代のように定年まで同じ会社でずっとMRのまま働くということはほとんどの方ができないのではないかと私は予想しています。

それほど製薬業界にも大きな構造変革が起こっており、今はまさにその変わり目と言えそうです。

製薬業界に限ったことではないですが、今はITの進化によってビジネスに構造変化が起こっている最中です。

当然、働く人々はもちろんですが、雇用形態そのものについても構造変化に応じて変わっていくことになります。

MRという職種で言えばおそらく510年先には、ほとんどの製薬企業で正社員のMR数は一つの事業部あたり150200名程度になり、あとは期間的な雇用契約かCSOつまりコントラクトMRによって新薬の立ち上げを行うというビジネススタイルになるというのが私の予想です。

最近の各社MRリストラ

皆様も同業他社のMRリストラ発表には非常に敏感になっているのではないかと思いますが、近年の各社の大規模なリストラを挙げてみると改めて今までにないくらいの異常な状況であることが再認識できると思います。

近年の製薬企業各社のリストラ計画をざっくりと示すと以下のとおりです。

あらためて並べてみるとやはり衝撃的です。

今までは外資系企業が中心で、これほど内資系企業がまとまって大規模なリストラを行ったことは記憶にありません。

また、「この人員削減は一時的で、いずれまた増やすだろう」という雰囲気は全くありません。

業界の構造変革に伴う恒久的な削減であることはもはや疑いようがないでしょう。

つまりこの先、MRが減ることはあっても増えることはもうないのです。

私の予想が大きく外れていなければ、アナタの会社もこの先数年で500名前後までMR数が減っていくのです。

「自分だけは大丈夫。近い将来の職について考える必要もないよ。」なんて、悠長に構えていても良いでしょうか。

あの武田薬品がついに副業解禁へ

このような時代背景の中、国内最大手の武田薬品が副業や兼業を認めるという報道がありました。

私は武田薬品が多くの競合他社が副業を可能にした後ではなく、業界では先陣を切って制度の見直しを行っていることに感心しました。

なぜなら、日本国内では政府が働き方改革を進めている一方でまだまだ副業を認めている会社はごく一部であり、その影響や社員が副業と本業のバランスをうまく取ることができるかどうかの検証がまだ不十分な段階だからです。

経営者の立場からすれば、副業の生産性の高さに気が付いた社員が多数出てきて本業の生産性が大きく低下したり、日本の企業が好む「愛社精神」を持たなくなる社員が増えたりするといったネガティブな側面を懸念するのではないかと思います。

武田薬品には学業が優秀な社員が多数在籍しているため、副業に目を向けることで視野が広がった結果、そのような社員が多く出てきても不思議ではないですね。

それらを考慮しても総合的には本業にポジティブなことが勝ると判断したということなら、もはや副業をやらない手はないとさえ思います。

最大手の武田薬品が率先して副業制度を導入するのですから、皆さんの所属する会社でもいずれ導入されることと思われます。

あるいは、すでにこっそり社員規則に書いてあった副業禁止の一文が削除されているかもしれませんので一度自社の社員規則を確認してみてはいかがでしょうか。

私が所属している会社ではどうかと思って人事に確認したところ、「社員規則に副業禁止の文言はないから特に禁止はしていませんよー」とのことでした。

MR減少時代の対応方法

MRの数がこの先も減り続けていくことが間違いないとすれば、どのような準備が必要なのでしょうか。

MRの募集案件も非常に少なくなっていますので、安易に転職が可能とも思わない方が良いです。

私は、MR以外でも収入が得られるようになるため少しづつスキルを身につけていくことを推奨しています。

MRは確かに年収が高いですが、外に目を向けると収入を得られる仕事は星の数ほどあるものです。

1つだけでは少ない収入でも、それら複数のスキルを身につけることでリスクを分散することができるのです。

少し例を挙げると、

株が好き⇒投資技術を磨く

ワインが好き⇒ワインの転売ビジネス

野球が得意⇒少年野球のフリーコーチ

英語が得意⇒クラウドソーシングで副業

11人得意なことややりたいことが違いますので、是非自分の好きなこと、得意なこと、学生時代熱中していたことなどを思い出し、それをマネタイズする方法を考えてみてはいかがでしょうか。

これからの時代、MRだけにしがみついていると恐怖感しかありませんが、いろいろなことにチャレンジできるチャンスかもしれませんよ。

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