異業種で営業職の人でMRに興味がある人もいらっしゃるのではないでしょうか。
学生時代の友達や後輩がMRをやっていて、話を聞いてみるとどうやら給料が高いらしい。
福利厚生も良いし、有給も取りやすいらしい。
こんな話を聞いてMRに興味を持ったあなた、MRへの転職にチャレンジしてみませんか?
未経験MRは採用しない会社が増えている?
今から約20年ほど前、高血圧、高脂血症、糖尿病などの新薬が各社から相次いで発売され、プライマリーケア市場がかつてないほど盛り上がりました。
これらの薬は対象の患者さんが多いためマーケットが巨大で、年間1000億円以上の売上げが見込める「ブロックバスター」がいくつも登場し、製薬各社は社運を賭けてこれらの生活習慣病薬に大きな投資をしました。
プライマリーケア領域の薬というのは、病気の原因を解決する「原因療法」ではなく、多くが検査値を改善したり症状を改善する「対症療法」の薬であるため、病気が完治するわけではありません。
薬剤の化学構造や作用機序から若干の違いはありますが、各社の製品に決定的な違いはなく、コアな専門医でなければあえて使い分ける必要性も少ないのです。
そうなると、あとは営業的に病院や医師にメリットをもたらしてくれるメーカーの製品を選択するということになるわけです。
そこで、各社はコ・プロモーション契約で他社と組んだり、自社MRを大幅に増員したりしました。
いわゆるマンパワーを使った「シェア・オブ・ボイス」が売上の増加に直結するためです。
プライマリー薬全盛期には、定期的な新卒採用やMR経験者の中途採用では追いつかず、他業種からの中途採用を積極的に行いました。
現在はこのようなブロックバスターへの成長が期待でき、かつシェア・オブ・ボイス型プロモーションが必要な大型製品の上市はあまりなくなりました。
そのため、MRの大幅な増員は滅多になく、研修に時間とコストがかかるMR未経験者の募集というのも非常に少なくなっているのが現状です。
しかし完全に不可能になったということではありません。
未経験でもMRになれる方法はやっぱりこれ!
未経験の人がMRになるのに最もスタンダードな方法はズバリ「コントラクトMRから入る」ことです。
コントラクトMRは、CSO(Contract Sales Organization)という
MRを製薬会社に派遣する企業に所属するMRを言います。
CSOには基本的に正社員として所属し、依頼先の製薬企業に派遣され一定期間その製薬企業のMRとして活動するという業態です。
基本、製薬メーカーのMR経験者を採用していますが、未経験者もいまのところ一定割合で採用しています。
中には未経験者を中心に採用しているCSOもあります。
未経験の人がコントラクトMRから入るメリットは3つあります。
1つ目は、採用されやすいということです。
製薬メーカーで未経験者を採用している会社は全くないとは言いませんが、以前よりも間違いなく少なくなっており、転職活動をするにも難易度は高いと思います。
それに比較してコントラクトMRは多くのCSOで未経験者の採用募集を行っており、やる気次第で採用の内定をとることが可能です。
2つ目は、研修制度が充実しているということです。
製薬メーカーは新卒社員に対して丁寧に研修する会社は多いですが、例え未経験者でも中途入社社員に対して丁寧に研修する会社は少ないのです。
私自身、27歳のときに旅行代理店から直接外資系製薬会社へ中途入社しましたが、1ヶ月ほどの研修で現場に掘り出されましたので何をやったらいいかよくわからず、最初はすごく戸惑いました。
CSOは研修体制が非常に充実している会社が多く、給料をもらいながらMRにとって必要な知識や業務をしっかりと身につけることができるところが魅力です。
3つ目は、複数のプロジェクト(製薬会社)を経験できることです。
製薬メーカーに入社すると、短期間で複数の製薬会社を経験することは困難です。
それを基本2年ごと、早ければ1年単位でプロジェクト先が変わることもありますので短期間で複数の会社の社風や営業のやり方について学ぶことができます。
運が良ければ内資系、外資系と企業文化の違う会社を経験することができます。
その経験を生かして、製薬メーカーに転職することが可能です。
CSOはなぜ未経験者をMRとして採用するのか
なぜ、CSOはMR経験者だけでなく未経験者も採用しているのでしょうか。
それは、経験が浅くても若い元気なMRを顧客(製薬メーカー)が求めているからです。
前述したとおり、以前は製薬メーカーが正社員として未経験者をMRとして中途採用していました。
しかし、未経験で正社員として雇用すると、まず認定試験合格のための研修をしなければなりません。
入社月にもよりますが、基本的には半年以上勉強させてから試験に望ませる企業が多いと思います。
その期間にかかる研修のコストは総合すると1人当たり500万円とも1000万円ともいわれています。
pan style=”font-size: 12pt;”>研修で製品と周辺疾患知識に加えて、MRとして基本的な業務を覚えるまでの時間を考慮すると今の製品ラインナップではそれができなくなってきているのです。
そこで、CSOが代わりに未経験者を採用し、充実した研修環境でMRの基本業務を覚えさせたうえで製薬メーカーに派遣しています。
製薬メーカーにとっては、正社員として採用した場合にかかる多大なコストと時間をかけることなく、経験は少なくても若くて元気なMRを一度にたくさん配置することができるため大きなメリットです。
このような理由でMR未経験者は比較的年齢が若い人(32歳くらいまでが目安)に限られますが、今でも需要があるため異業種からMRを目指す人にとってはCSOに転職することで希望を叶えることが可能になります。
もちろん、製薬メーカーで未経験者を募集する会社も全くないわけではないですので、CSOでのキャリアを持ちたくない人や早く製薬メーカーの正社員になりたい人は狙っていくべきと思います。
しかし、CSOは製薬メーカーよりも研修制度がしっかりしている会社が多いので時間に猶予がある人はCSOからキャリアをスタートさせる方がしっかりとした知識が身につくのでおすすめです。
まとめ
MRは営業職ですので数字のノルマはありますがとてもやりがいのある職業です。
良い製品を担当することができれば、使命感を持って医療関係者の方々に情報提供することができます。
また、MRは時間の自由がききやすく、勤務時間の調整もしやすいですし有給も取りやすいです。
CSOも最近は人気化しており採用募集も流動的ですので、MRへの転職を検討している方は、募集しているうちに転職してしまいましょう!
DODAは大手のエージェントの中でもMRの転職に強いです。
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