実体験に基づく、30代、40代MRの転職に置いて注意すべき点とは?

MRは今後、定年まで勤められるか?

MRはなぜ転職が必要なのか内資中堅製薬会社のMRは危ない!?でも取り上げていますが、シェア・オブ・ボイス型のプライマリー製品を担当するMRのニーズがなくなり、各社のMR数は今後もどんどん少なくなっていくことが予想されます。

このような状況の中、現在20~40代のMRは定年の60歳や65歳まで勤めることができるのでしょうか。

これまでの製薬業界の状況

これまでは高血圧や糖尿病、脂質異常症など様々な生活習慣病が社会的に問題になってきました。

いわゆるプライマリーケア領域の薬剤に対するニーズが高かったのですが、これらの薬剤は対象患者が膨大な数になることや、原因療法ではなく対症療法の薬剤であることから巨大なマーケットになりました。

国内外の大手企業が参入し、薬剤の構造式を少し変えたり、効果はたいして変わらなくても少し違う作用機序でアプローチする薬剤を次々と開発し、それを販売するための営業社員(MR)を増員しました。

競合が激しく、各製品の違いがわずかであるため、顧客の判断基準は営業社員の暴露量で決定する、いわゆるシェア・オブ・ボイスの競争になるため大手製薬会社では2000名前後のMRを配置したり、コ・プロモーションやコ・マーケティングで他社と提携したりと人員合戦が過熱しました。

こちらに興味深いレポートが記載されていましたので、もしも興味がございましたらどうぞ。

医薬品営業マーケティングモデルの変革

このような状況が続いてきたため、MRは高い年収で安定して勤めることができていました。

しかし、ここ数年でこの状況は大きく変わってきています。

まず最も影響が大きいのは、ジェネリック医薬品の市場拡大とプライマリー領域の新薬枯渇でしょう。

これらによって上記のビジネスモデルは今後通用しなくなる可能性が高いのです。

既に幾つかの企業は先手を打っており、MRの削減を進めている会社もあります。

その影響もあって、2013年以降は国内のMR数が減少し続けています。

しかし、未だに現状のビジネスモデルを大きく変更することなく続けている会社も少なくありません。

そのような会社も近い将来大きな転換をしなければならなくなるはずです。

大まかに言うと、増えすぎた社員は削減するか、一人当たりの給料を下げるかどちらかしかありません。

特に今40歳以上、いえ35歳以上のMRの人は考えなければならない問題だと思います。

これからの製薬業界の予測

今後の製薬業界の方向性を私なりに予測してみたいと思います。

もちろん予測ですので当たるとも限りませんが、自分なりに現状を整理して将来の予測をもとに行動していくことは大切だと思います。

プライマリー領域や長期収載品は販売委託

既に実際にこうなっている製品もありますが、多くの会社で自社販売を止める流れになるはずです。

今だと、コントラクトMRが多く配置されているような会社はありますが、将来的にはそれも少なくなり、長期収載品をジェネリックメーカーに譲渡したり、他社に販売委託するケースが増えると予想します。

販売会社の設立

これもごく一部の会社では既に起こっていることです。

大人数のMRを一度に削減するのは困難なため、販売会社を別に設立してMRをそちらに出向させる会社がさらに増えていくと思われます。

なぜわざわざそのようなことをするかというと、多すぎる営業部門は採算が合わないコストですので別会社に移すことで決算を別にすることができ、コストを減らして純利益を増やすことで株主に報いることができるからです。

その時、今までと同様の給料を維持することができるとは思えません。

おそらく、出向時に大きくカットされるか、異動後に手当や賞与などが減らされるかで収入が減ることになるはずです。

継続して雇ってもらえるだけで良しとするのでしょうか・・・。

国内中堅以下の会社がアジアの会社に買収される

近年は製薬業界でも、アジアで高い成長を続ける会社が出てきています。

最近だと韓国や中国、インドの会社が台頭しています。

日本は世界で3番目の医薬品市場ですので、そのような会社が参入を虎視眈々と狙っています。

その足掛かりとして内資系の中堅企業は格好の買収対象になるのではないでしょうか。

社員数が適度な内資系中堅企業の株価が安くなった時、新興国の成長企業に買収される可能性は高いです。

最近では、大洋薬品がイスラエルのテバに買収されましたよね。

もっと驚く事例が今後も出てくると思います。

まとめ

以上のようなことから、今20~40代のMRが定年まで勤めることは年々難易度が高くなっていくと予想されます。

これらの向かい風に負けずに定年を迎えるためには、ある程度製薬業界や自分が所属する会社の近い将来を予測していかなければならないと思います。

アンテナを張っていて、大きな嵐が来そうなら通過するまで耐えられるのか、脱出しなければならないのかを見極めることが重要になってくるでしょう。

また、追い風が吹いているところへの転職プランも重要です。

画期的な新薬を多数開発している会社であれば嵐は起こりにくいはずです。

ご自身のキャリアプランを考え直してみてはいかがですか?

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