こんにちは。
現役MRのリョウタです。
私がMRになりたての頃は、MRは新卒生え抜きが偉くて転職する奴は邪道だと考える人が割と一定数いました。
今はそういう、MRが転職するのに後ろ向きなイメージがなくなってきています。
そうすると今度は求人が少なくなってきていますけどね(笑)。
欧米の影響を受けているのかなんなのか、なぜこういうふうに変わってきているのかについて考えてみたいと思います。
MRに転職が必要な理由3つ
MRに転職が必要な1つ目の理由は、リストラ対象になりやすいことです。
私は今の環境が続くのであれば、MRの転職はリストラをほとんどしない一部の内資系メーカー以外ほとんどの方で必要だと考えています。
それはなぜか。
今、MRはすごい勢いで減少していますが、それは35歳以上とか40歳以上のMRを対象に早期退職を実施する会社が増えていることが一つの原因としてあります。
しかし、それと同時にMRの新卒採用数が激減しているというのも大きな原因になっています。
MRの新卒採用は直近で6年連続減少しており、さらに50~60%の製薬メーカーが新卒採用自体をしていないという状況です。
MRの早期退職をする会社が増えても、それと同じくらい中途採用の募集があったり、CSOの採用が増えていたりするとMRの総数はそれほど減らないと思います。
それに、MRの新卒採用が活発に行われていれば、これもまたMRは減らないはずです。
この両方がないため、MRはどんどん減少しているといえます。
話は少しそれましたが、要するに製薬企業の多くがMRに対して「こんな数は必要なくなった」と判断しているからで、今後もこの傾向は続いていきます。
その状況が続く限り、これから40代、50代と無風でMRを続けていける人はかなり運がいい一部の人だけになるはずです。
40歳も過ぎてずっとMRやってる人は本社からの評価は決まってしまっていますから、営業成績の良し悪しはたいして影響することなくリストラ対象者にリストアップされるでしょう。
転職組になることで、本社や現場からの評価を動かすことができるという点で、社内でよっぽど評価が高い人出ない限り、長く同じ会社にいるよりもある程度の時期がきたら転職した方が良いのです。
MRに転職が必要な2つ目の理由は、今の会社よりも必要とされている会社があるということです。
一般的に40代以降はリストラの対象になりやすかったりしますが、中にはベテランMRを求めている会社も少ないながらあります。
たとえば外資系ベンチャーでこれから日本法人を設立して新規参入するような会社です。
こういう会社は日本で新薬を開発し、承認を得て自社販売するのが目的なので、まずは日本市場に精通しているベテランMRこそが必要です。
どれだけグローバルで伸びている会社でも、日本一国に過剰投資するわけにはいかず、立ち上げ直後は本社機能も限定的なため、かなりの部分を1人でこなせるベテランMRは日本に新規参入してくるベンチャー企業に求められています。
そういう会社に転職すると、40代以降でも年収が上がりますし、管理職待遇で転職できることもあります。
MRで入社しても、1~2年で所長や部長になるケースも私は見てきました。
逆に、こういう会社はまだ経験値が少ない若手MRはあまり求めていませんし、即戦力にならない新卒はまったく採用していないことが多いです。
MRに転職が必要な3つ目の理由は、会社や顧客から求められるMRであり続けられるということです。
自分の会社が必ずしも領域のトップ製品を扱っているとは限らないということがあると思います。
オンコロジー領域などは新しいメカニズムの新薬がどんどん開発されていますし、今は最先端の新薬でも、数年後には古い製品になってしまうこともあります。
MRは自分の会社で発売されている薬剤しか取り扱えませんので、他社から最先端の薬剤が発売されて自社が1世代も2世代も古い薬剤しか扱っていない場合、競争できなくなります。
そうすると顧客からMRとして求められなくなりますし、自分のモチベーションもどうしても下がってしまいます。
そういう場合、競合メーカーに転職することができれば、一気に会社からも顧客からも求められるMRになれます。
まとめ
画期的な新薬をひっさげて日本に新規参入してくるベンチャーはこれからも出てくると思いますので、今回の記事を書きました。
ベンチャーは基本的に経験値が高いベテランMRを求めていることが多く、ひと昔前までは転職が難しいと言われていた40代や50代のMRでも領域経験があればチャンスがあります。
ただやっぱり、出てくる新薬は大学病院や基幹病院で専門医によって処方されるものがほとんどですので、そのへんの経験がなければ転職が難しくなることは間違いありません。
そういう意味でも、なかなか病院担当が回ってこないような大手にいるMRは、病院担当ができる会社への転職に挑戦することも必要になるはずです。
「MRの募集がない」とか「早期退職で競争率が上がり過ぎている」と言っていても、もういつでも募集があふれている時代は来ないです。
募集がなくても競合メーカーの社員紹介で欠員補充を狙うとか、ベンチャーの日本法人立ち上げを虎視眈々と狙うとかいろいろ方法があります。
MRの転職は、エージェントと情報交換をしたり、新薬発売で部署が立ち上がりそうな会社をリサーチしたり、ネットで日本に入ってきそうな会社を追うなど、昔よりも圧倒的に時間をかけてやる必要があります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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