MRのリストラ

メディセオがリストラ発表!早期退職したMSはどこへいくのか

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こんにちは。

現役MRのリョウタです。

医薬品卸大手のメディセオが早期退職の募集を発表しました。

製薬会社は今年もここまで5社のリストラが発表されていますが、卸でリストラが発表されたのは今年初めてではないかと思います。

医薬品卸最大手のメディセオが早期退職

2020年の製薬メーカーリストラはこれまでのところブリストルマイヤーズ(セルジーン)、ノバルティスのオンコロジー、武田薬品、日本ケミファ、イーライリリーと5社が早期退職を発表しました。

しかし今度は卸のメディセオが早期退職をすると。

対象年齢は45歳以上で勤続10年以上の社員、人数は非公表のようです。

卸って地域の医療機関をほぼすべて対応するためMSをたくさん雇わなければなりません。

どこの卸でも明らかにMRよりも人数多いですよね。

卸売業だからただでさえ営業利益率が低いのに、一番経費がかかる社員数までメーカーよりも多いというと、実はなかなかキツイ商売なんですよね。

プライマリー薬バブルの頃くらいまでのドンドンと市場が拡大して薬が売れる状況だったらそれでも良かったのかもしれませんが、後発品が増えてきて一部の高額製品だけが売れている今の状況になると、MSまで人数が要らなくなってきているんですね。

まあ、そうでなくてもMSはずーっと人数が減ってきています。

引用:日本医薬品卸売業連合会

MRは2013年の65,752名の過去最高数から以降は減少を続けていますが、MSはもっともっと以前から減少し続けています。

濃いブルーのMS数はグラフに表示されている2004年以降、ほとんど増加に転じることなく一貫して少しずつ減っていますね。

逆に薄いブルーの正社員数は時折り大きく増加していたりして、この15年くらいはほとんど横ばいに見えますので、要はMSを減らしてDS(デリバリースタッフ)を増やしているということなんだと思います。

また、大手卸各社は他社との共同配送にも力を入れています。

メディセオは臨床検査受託大手のH.UグループHDと業務提携しましたし、アルフレッサはヤマトロジスティクスと業務提携しています。

スズケンも早くから株式会社エス.ディ.ロジという医薬品専門の配送子会社をつくっていますし、東邦HDや医療機器商社の八神製作所と共同配送などで提携しています。

インターネットで商品の受注ができ、現金のやりとりもなくなった今、MSの業務も奪われてきています。

昔は医師の処方に影響力のあるMSがたくさんいましたが、今では医師に会わずに門前の薬局だけに行くMSも多くなってきていますね。

こうなると業務は配送会社と変わりませんので、ヤマトや日本通運で充分です。

少し前の医薬品卸談合にしたって、あれが完全にできなくなってしまったら各社は1%前後の営業利益率をさらに削り合って価格競争をしなくてはならなくなるんですよ。

表沙汰になってしまった以上、他でもできなくなっていくでしょうからMSをリストラするしかなくなるのは当然ですね。

早期退職したMSはどこへいくのか

MRなら早期退職に応募したら、その後は運が良ければ他のメーカーのMRに転職するか、CSOでコントラクトMRになるか、医療機器メーカーやCRA(臨床開発モニター)、生命保険会社などに転職する人が多いです。

しかし、MSは積極的に転職する人はMRになったりしていますが、早期退職した場合どこにいくんでしょうか。

45歳以上ということもありますし、すこし割増の退職金が出ると言ったってその後の転職で同じくらいの年収を維持できればいいですが、おそらくそれは難しいんじゃないでしょうか。

病院の事務とか薬局の事務とかで元MSの人もいますが、そんなにたくさんポストがあるわけでもないでしょうしね。

45歳を超えてMS一筋だったらほぼ営業職しか厳しいですから、他の業界の営業職を探すしかないですが、メディセオで45歳以上のMSはなかなか給料が良いですから同じような待遇を求めてもなかなか見つからないはずです。

ましてや新型コロナの影響でどこも採用にはまだ消極的な状況が続きますから、今早期退職を選択できる人はたくさんいるものなんでしょうか?

割増退職金次第かもしれませんね。

私も所属していた会社が早期退職の募集をしたことがありましたが、何千万という退職金の数字を見せられるとけっこう動揺しますから。

退職金の金額を目の前にして、思わず手を挙げてしまう人がけっこういるかもしれませんね。

まとめ

MRは今年も厳しかったですが、MSもいよいよ一段と厳しくなっていく可能性があります。

個人的には、私がもしクリニックを運営する院長だったらMSの人の幅広い情報網はけっこう重宝するので是非とも訪問してほしいと思いますけど。

医薬品業界では、政府による医療費削減が最も大きな影響を及ぼしていますが、インターネットによる技術革新はどんどん人間を介する必要性をなくしていきますので、MRもMSもまだまだ減っていくんじゃないかと思っています。

思考停止して仕事だけしているといつの間にか淘汰される側にまわるイメージは年々鮮明になっていきますね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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