MRの将来性

新型コロナウイルスでMRの評価制度が変わっていくという話

MRの将来性
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こんにちは。

現役MRのリョウタです。

新型コロナウイルスの影響で、MRの自宅待機を延長している会社が相次いでいますね。

でも、製薬会社各社の売上は、小売業や旅行業のように落ち込んだりしていないと思います。

じつはこのままMRが医師を訪問しなくなってもたいして変わらないんじゃないでしょうかね。

私はMRという職業がもっとクリーンな仕事になることを願っていますので、この新型コロナウイルスの影響がキッカケで業界的に変わっていくのを期待しているんです。

実際、制限された怪我の功名で、MRの仕事はいろいろ変わっていくでしょうね。

本日は、新型コロナウイルスの流行で自宅待機になったことによって、MRの評価制度の改革は進んでいくという話をしていきたいと思います。

MRの売上至上主義について思うこと

ひと昔前、プライマリー領域の製品が全盛期だった頃は今よりも全然派手な接待や贈答が行われていて、当時からある程度社会的に批判は存在していましたけど、MRの売上至上主義はというのはある程度許されても良かった時代だと思っています。

なぜなら、プライマリー製品の多くは細かい特徴の差はありますが、大きな括りで見た場合、Aという患者さんにαという製品を使ってもβという製品を使っても、結果的にその薬剤を使用する目的を果たすことができる製品が大半だったですからね。

細かな副次的効果や安全性に違いはありますが、患者さんの個人差もありますし、そこまで薬剤選択が治療の重要な部分に影響を与えることは少なかったです。

だから、MRのパワープレイで処方薬が処方されるはずだったαからβに変わったとしても患者さんがそこまで不利益を被るということはありませんでした。

でも、近年上市されているような新薬は、昔よりも重症の疾患や難病治療の薬剤が中心なので、そのような製品で売上至上主義のままだと患者さんに不利益になる可能性がぐっと上がります。

患者さんにとっては本来はαの薬がベストであっても、寄付金や講演会の役割を与えらえれたという理由などで、そのメーカーのβの薬に処方が偏ることは重症治療や難病治療薬ほどどうなのかなと思います。

販売されている製品は、治験をクリアして厚生労働省から承認を取得して、治療ガイドラインにも掲載されている薬剤を添付文書通りに使用しているのですから、傍から見たら何も問題はないといえば、それはそうなんですけどね。

企業からしても、本来の製品の持つポテンシャルを最大限に引き出すためにMRに人件費をかけているんですから、MRが売上を増やしてくれないと困るんでしょうけどね。

とはいえ、MRが医師の処方行動に変化を与えられるリソースも少なくなってきていますし、売上至上主義の評価制度は医療用医薬品という製品特性上、時代に合わなくなってきているんじゃないでしょうか。

MRの中でも意見は分かれるんですけど、でも私はMRという職業をしていてすごく違和感を感じます。

自分が意図しないところに自社製品が使われたとき、素直に喜べないです。

医薬品販売情報提供活動に関するガイドライン

ご存知のように、2019年4月から医薬品販売情報提供活動に関するガイドラインが施行されてから間もなく1年が経ちます。

このガイドライン策定の目的は、MRの売上至上主義による不適切なプロモーションをなくすのが目的で、MRの評価制度の見直しなどにも踏み込んだ内容になっています。

たとえば、適切な情報提供活動を行ったことを人事上の評価項目に設定するよう企業に要請している項目があったりします。

各企業も現状とのギャップが大きいので、すぐにガイドラインどおりに評価制度を変更するということは難しいと思いますが、営利企業に対して政府からこのようなガイドラインが出てきている意味は大き医と思います。

今は企業も手探りの状況ですが、少しずつ社内の制度が変わっていくんじゃないでしょうかね。

このガイドライン施行後に一番衝撃だったのは、日本全国にいわゆる「覆面」がいて、わざとガイドライン違反を誘発させようとしてくることですよね。

聞いたことがあるのは、

「おたくの製品に関するあの海外論文読みたいから、ちょっと持ってきて」

とか、説明会の席で

「〇〇先生が今日欠席だから、お弁当持って行くね」

ということを言われて、YES!と言ったら、その場で

「はい、あなたアウト~!」

と言われたとか。

覆面パトカーよりもタチ悪い取り締まり方ですね。

いつも思うんですが、確かに規約やガイドラインに違反するMRも悪いんですが、医療関係者側の意識を同時に変えていかないといけないんじゃないでしょうか。

おねだりしてくる人、未だに多過ぎ・・・。

医師が客観的な判断で薬剤選択ができるようになってほしい

実際のところ、今のようにほぼ全ての会社のMRがまったく医師のところに面談に行かなくなると、医師は変な義理人情に惑わされることなく自分が本当に患者さんのために良いと思う薬剤を選択できるようになってすごく良いんじゃないかと思うのは私だけでしょうか。

新型コロナウイルスの騒動が収束しても、医師がMRや製薬企業に義理を感じることなく、個々の患者さんに最も適した薬剤を選択するのに客観的な判断ができるようになってほしいと思います。

日本のMRは日本の医療発展に貢献している部分ももちろんあるとは思いますが、この時代になってもまだ行き過ぎた売上至上主義が残っているせいで、逆に医療の発展の妨げになっている部分もあると思っています。

しかし政府が民間の企業に口出しをするようになってきている以上、すぐにとはいきませんが現状の評価制度のままというわけにはいかないと思います。

このまま変わらなければ、ガイドラインがより厳しくなっていくでしょうし、覆面の数と報告数も増えていくでしょうからね。

プロパーと言われた昔の時代よりもだいぶマシにはなりましたが、まだまだ社会的にはMRはダーティなイメージが付きまとっています。

せめて、自分の子供に誇れる職業になっていってほしいと思っているので、このガイドラインには概ね賛成しています。

ガイドラインに準じて各企業の評価制度が売上至上主義でないものに変わっていくことを願っています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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