MRの仕事

ゴルフの腕前をウリにしているMRは間もなく淘汰されるという話

MRの仕事

こんにちは。

現役MRのリョウタです。

プライマリー領域の製品が売れまくっていた時代には、そのエリアでゴルフが上手いMRは羨望の的でした。

医師はゴルフが好きな人が多いのであり得ないくらい仲良くなりますし、その医師と仲良くなりたいMRやMSがたくさん寄ってきます。

会社の経費で好きなゴルフを仕事でやれるなんて、ゴルフ好きにとってMRは転職のようでした。

今は接待ゴルフは禁止になりましたが、割り勘で医師とゴルフに行っているMRは未だにいますよね。

しかし、ゴルフの腕前をウリにしているMRはそろそろ方向性を変えた方が良いと思います。

医師と仲良くなって自社製品の処方を引き出そうというのは間違いなくジリ貧ですから。

今日はゴルフMRの将来について記事にしたいと思います。

ゴルフMRは会社にとって扱いづらい

ゴルフが上手なMRは確かに医師などの顧客と仲良くなれやすく、売上も伸びやすいです。

何年も同じ地区を担当していると、他社は誰もかなわないくらい医師との関係が強いMRもいますよね。

しかし、そういうゴルフMRはじつは会社から扱いづらいMRとして認識されています。

なぜなら、本来自社製品の特性を評価して患者さんに使ってもらうべきなのに、薬が出ている理由はその地区の担当MRがゴルフをしているからであって、担当を交代させると間違いなく売り上げが落ちるということは管理職を通して会社も認識しています。

会社としては、社員から見て魅力的な会社にするために、評価の高い社員は昇進させて管理職に登用していきたいのですが、ゴルフMRから担当を代えると売り上げが落ちますし、そうなると直属の上司も自分の評価が下がるので躊躇してしまいます。

しかも、ゴルフMRをあまりいろいろなところに異動させるとゴルフという仕事以外のことでトラブルが発生する可能性が増すため、会社は異動させたがらないのです。

だから、ゴルフで売上を伸ばしているMRは、売上は社内でもトップクラスに伸びているのになぜかいつまでたっても管理職に昇進せず、管理職の手前くらいで10年とか同じエリアにいるんです。

これは私がいた外資系製薬の人事部長から聞いた話ですので間違いないです。

実際、まったくゴルフとかしていなくて売上もそこそこのMRが横でスイスイ昇進して先に管理職になっていったりします。

ゴルフ接待が禁止になってからはよりその傾向も顕著になっています。

仲良くなっても薬は出なくなる

各製薬会社がプロモーションする薬剤もプライマリー薬からどんどん難病疾病や希少疾病の薬にシフトしていっています。

だから、今後はゴルフで仲良くなったからといって人情だけで薬を切り替えたり無理やり処方したりできなくなっていきます。

そもそも仲良くなって売り上げが伸びるのは、製品による優劣がほぼない場合だけです。

A社の薬を使っても、B社の薬を使っても患者さんの治療結果にほとんど差がないジャンルの薬だから、ゴルフが上手なMRの会社の薬が選ばれるだけです。

B社のMRとゴルフで仲がいいからと言って、A社の薬が第一選択になっているにもかかわらず無理にB社の薬を使うのは、その薬が命に関わる薬であればあるほど不可能に近くなります。

この辺の感覚はプライマリー薬しか担当したことがないMRの方はあまりピンとこないかもしれませんが、IRBもありますし最近では訴訟やマスコミなど、薬剤選択にも気にしないといけないことが増えています。

それに、ほとんどの医師はふつうMRよりもまず患者さんのことを優先しますよ。

異動になる度に通用しなくなる

もし、今プライマリー製品を担当していてゴルフで上手くいっていたとしても、いきなり異動で担当領域が変わってそういう製品の担当になったら自分のウリが全く通用しなくなってしまいます。

実際、最近の外資系では長く担当しているMRをあえて異動させる傾向も強くなっていますよね。

外資系では米国のFCPA(連邦海外腐敗行為防止法)や英国のUKBA(外国公務員贈収賄防止法)をものすごく気にしているので、少しでもその危険性があるMRに注意を向けているからです。

外資系が特に注意している印象はありますが、外国のこの手の法律は、じつは内資系の会社も対象になっているんです。

たとえばFCPAは以下の企業を適用対象にして外国公務員への贈収賄を規制しています。

①米国籍企業

②米国で上場している企業

③いかなる企業、個人

要するにこれ、ほとんど世界のどの会社も対象にできるよってことです。

特に武田薬品はADR(米国預託証券)で米国証券市場に上場していますし、アステラス製薬や第一三共、塩野義製薬などの内資系大手もADRを発行しています。

FCPAは非常に適応範囲が広くて解釈も曖昧にしてあるので、一度目をつけられたら逃げられないようになっていることから世界の企業が警戒しているんです。

UKBAについては公務員だけでなく民間人への賄賂も禁止していますし、時効もありませんのでこちらも適応範囲がすごく広い法律です。

アメリカのロッキード事件以降、世界中で利害関係者への贈収賄を厳しく取り締まる法律ができましたので、今の時代にゴルフで営業なんてことをやっているといつ逮捕されてもおかしくありません。

ゴルフMRが担当や部署を異動するたびに厳しくなるのは間違いないです。

まとめ

外資系ではほとんど見なくなりましたが、内資系のMRの中には未だにゴルフMRが散見されます。

もう、説明会スライドをいじくっただけでアウトのこの時代にゴルフして営業するなんて、会社にとって時限爆弾以外の何者でもないんです。

将来的に出世したり昇進したいと思っている方は、すぐにゴルフはフェードアウトして空いた時間で学術知識の勉強やマネジメントなどのスキルアップに励んだ方が社内外の評価が高くなるはずですよ。

勇気がいることかもしれませんが、後々のことを考えるとそっちの方が良い可能性が高いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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