こんにちは。
現役MRのリョウタです。
サラリーマンで40歳くらいになると、なんとなく定年退職のことを考えることが増えてきます。
20代や30代ではほとんど考えることはないでしょうし、40代でもまだまだ先のことではあるんですけど。
定年退職についてはみなさんどうお考えでしょうか。
日本も雇用に対する考え方が変わってきていることもあり、私は自分が定年退職できるとは全く思えません。
どこの会社にいこうが、このまま会社勤めしていたら、どこかで人員削減に遭遇して対象リスト入りすることが目に見えています。
自分が会社という大きな組織に合わない性分で、すでにモチベーションが地に落ちているということもありますが、だからこそそのタイミングが来る前にFIREを目指しています。
外資系に勤めている方は特に、定年退職が難しいと思う方が多いんじゃないでしょうか。
今でもそう感じるのですが、今後MRは定年退職できるような安定した職業であり続けられるのでしょうか。
今回は、これについて私の勝手な将来予測を共有したいと思います。
目次
これまでの製薬業界を取り巻く状況
トヨタ自動車の豊田章男社長や経団連の中西宏明会長が、ともに「一律に終身雇用を維持していくのは限界がきている。見直しが必要だ」という内容のコメントを公の場でされていることは記憶に新しいです。
国内のMR数は直近で6年連続で減少していますが、それまでプロパーだった時代からMRがこれほど減少したことはありませんでした。
おまけに、ここへ来てIT技術の進化が人間の仕事を減らすことができるところまできています。
そして、人口の減少が始まっていることと、それによって医療費を抑制しなければ国家財政が厳しくなるということも、前からわかっていたことではありますが対策もせずにここまできました。
少し前までは、MRに限らずサラリーマンは定年退職ができて当たり前という意識がほとんどの日本人にあったと思いますが、ここ最近で大きく変わってきています。
私はというと、MRというか、会社員としてのモチベーションがほぼ消滅してしまっている自分が定年退職できるとはとても思えません。
日本の経済全体が停滞していて、しかも今後も上昇していきそうもないこの状況では、そのように感じている人も増えているのではないかと思います。
会社員という職業に対して、プロ意識を持って長期的に取り組むことができる人は生き残れる可能性がありますが、そうでない人は定年退職は難しい時代になっていくと予想しています。
「MRって給料もそこそこ良くて福利厚生も良くて、不況にも強い業種だから定年退職まで安泰だ♫」なんて未だに思っている方はもういないかもしれませんが、思っていたらちょっと楽観視しすぎじゃないでしょうか。
昔の電話交換手のようにゼロになるような職業ではないですが、定年退職までのんびりと勤められる職業でなくなるんじゃないかと思っています。
MRの将来はどうなるか3つ予想する
日本式の終身雇用制度が崩壊しはじめているのは多くの方が感じているところですし、日本の経済界のトップが公の場で「終身雇用制度が限界に来ている」と発言していることからも、今後ますます雇用の流動性が高まることはまず間違いないでしょう。
製薬業界にはいまだに終身雇用制度を守っている会社も結構ありますが、今後どうやってこの制度を崩しにいくのかを予想してみたいと思います。
販売子会社設立
外資系企業ののようなドラスティックなリストラができない会社の場合、本体とは別に販売子会社を設立して、徐々に営業部隊をそちらに移籍させていくという方法を取ることがあると思います。
MSDが「日本MSD」という子会社を設立していることは有名ですよね。
あまり目立っていませんが、これは明らかにMSDが長期的視点に立って日本法人を動かしやすくしようとしているんだと思います。
MSDには比較的強い労働組合があるので、この方法を取るのがベストと判断されてのことではないでしょうか。
ある程度子会社に営業社員を集めることができたら、会社は給与水準を下げたり、株式の持ち分を減らして連結から外したり、もしくは完全に売却したりとできることが増えます。
MSDが上手くいったら他社も追随するでしょうし、私達MRにとっては厄介ですよね。
発売後3年が経過したらCSOに委託
会社の売上を最大化するための営業機能としてMRが必要なのは、新薬が発売されてせいぜい3年くらいです。
競合製品がない場合はもっと長く生産性を保てるかもしれませんが、はじめは競合製品がなくても、たいていは3年もすれば後追いで発売されたりしますし、3年位でポジションが確立されてしまいます。
そうすると、それ以降は高額なコストを掛けて正社員の雇用を維持していくよりも、ごっそりと部署ごとCSOに任せればコスト下げながら特許満了まで売上を維持することができます。
もしも労働法が改正されて、もう少し日本でも解雇に関する規定が緩和されたらこういうことが起こってくるんじゃないかという予想です。
内資系中堅以下が新興国企業にM&Aされる
内資系企業の中には、主に海外の企業から新薬を導入して国内で販売している業態の会社がけっこうあります。
長い間それでビジネスが成り立ってきたので、海外売上高比率がいまだにほとんどない会社があるのですが、日本国内のマーケットが縮小しはじめて売上が先細りになってきている現状では、企業価値としてはどうなのでしょうか。
新薬の研究開発力がなければ、海外でも国内でも大手企業からは魅力的には映らないため、買収の対象になる可能性も低いのではないかと思います。
ただ、新興国企業からみると魅力的に映るかもしれません。
日本のマーケットは先細りとはいえ、まだ世界3位のマーケットですし、国民皆保険ですので安定しています。
欧米のバイオベンチャーなどは日本法人を設立してきますが、新興国の企業だと自社販売よりも日本で知名度のある会社を買収して子会社化した方が日本のマーケットに入りやすいことは間違いないと思います。
シャープや三洋電機など、電機業界はすでにそうなっていますが、製薬業界も同じような流れになっても不思議ではないと思っています。
まとめ
経団連は労働法の改正に圧力をかけているでしょうし、もしも改正されたら上記のような私の勝手な予想も現実になる可能性が十分あります。
しかし、あと何十年も現行の労働法のままということは考えにくいですので、今30代や40代の人はどう考えても定年退職できない前提でライフプランを考えたほうがいいように思えます。
やっぱり、製薬業界を出ても通用するスキルを身につけることも考えたほうが良さそうですよね。
結局こういう結論になりますが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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