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製薬企業のMRが持株会に入るべき理由とは?

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こんにちは。

現役MRのリョウタです。

先日、「今さら聞けないRSUとストックオプションの違いとは?」について記事にしました。

ベンチャー系の企業だと一般社員までRSUやストックオプションを付与される会社がけっこうあり、こういう会社に長く勤めることができると普通の会社員でいるのとは比べものにならないスピードで資産を増やすことができる可能性が高まります。

しかしこれら自社株式報酬制度が適用されているのは多くの場合役員クラスより上であり、外資系でも大手だったり、内資系企業などでは一般社員まで適用されている会社はほとんどないと思います。

しかし、自社株式の購入する際に優遇される制度として「持株会」があり、これはかなり多くの会社が導入していると思います。

長く今の会社に勤めるつもりであれば、私は持株会は必ず利用した方が良いと思います。

今回は製薬企業のMRが持株会に入るべき理由について共有したいと思います。

持株会とは

持株会とは、社員が自社の株式を取得するにあたって会社が取得費を給与天引きしたり、費用の一部を補助したりして自社株を取得しやすくすることにより、社員の財産形成を促す制度です。

会社にとっても長期安定株主を形成することができますし、社員のモチベーション向上につながりますのでメリットが大きい制度になります。

会社が株式を発行していないとこの制度を利用することはできませんが、日本の主要な製薬会社はたしかほとんど株式上場していると思います。

非上場の会社ってありましたかね?

あったらすみません。

自社の株式が上場されていたら、ほとんどの会社には持株会制度が導入されているんじゃないかと思います。

日本の上場企業は約90%が持株会を導入しているそうですので。

会社に持株会制度があったら、是非とも利用することを検討してみましょう。

持株会は給与天引きで購入してくれることがほとんどですので、特に貯蓄したいのになかなかできないという方は財形貯蓄よりも良いかもしれません。

なぜMRは持株会を利用すべきなのか

財形貯蓄代わりに持株会をやる以外にも、製薬会社に勤めるMRが持株会を利用するメリットはたくさんあります。

そのメリットについて挙げてみます。

奨励金があることが多い

まず一番のメリットとしては、持株会を利用して自社株を購入した場合、補助や奨励金が付与されるということです。

一般的には5%~20%程度の補助が付与される会社が多いですが、製薬会社の場合にはこういった福利厚生が手厚い会社が多いですので、さらに高い割合の補助が付く会社もあるんじゃないでしょうか。

なかには、100%の補助が付与される会社もあるらしいです。

つまり、月10,000円を持株会に拠出した場合、それに対して会社が月10,000を拠出してくれ、合計で月20,000円分の自社株を購入することができるということです。

こういう補助は給与口座に入ってきませんのであまり実感が湧かないですが、実質的に給与が増えているのと同じです。

たとえば、会社が20%の補助を付与してくれるとして、毎月8万円を持株会に拠出しているとしたら、

8万円 × 20% × 12ヶ月 = 19万2千円

実際には賞与からも拠出されることが多いと思いますので、会社の補助だけで年間20万円以上付与されることになります。

財形貯蓄でなく持株会にするだけで年収が20万円増えるんですから、かなりお得な制度です。

株価が長期的に伸びている

従業員として働いていると実感しにくいですが、株式上場している製薬会社はなんだかんだいっても長期的には安定的に成長しているところが多いです。

主な製薬会社の株価チャートを見てみましょう。

各社の過去15年以上の長期チャートを適当にピックアップしました。。

まずは第一三共のチャート。

次にアステラス製薬。

こちらは塩野義製薬。

少し中堅の方も見てみましょう。

参天製薬。

久光製薬。

日本新薬。

日本新薬の持株会は私も入りたい。

科研製薬。

高値からは下げましたが、5年以上会社にいる人はみんな利益が出てますね。

外資系製薬メーカーも一応のせときます。

製薬世界一の時価総額を誇るロシュ。

ノバルティス。

このような感じで、たいていの製薬会社の株式は長期的に上昇していることがわかります。

製薬会社で持株会を10年以上やってきている人でキャピタルゲインがマイナスになっている人はいないんじゃないでしょうか。

ある程度長く働くつもりなら持株会をやるメリットが大いにあることがお分かりいただけたでしょうか。

高配当

株式を保有すると、上記のような株価の値上がりによるキャピタルゲインだけでなく、配当によるインカムゲインも期待できます。

新興のベンチャー企業でない限り製薬会社は多くが配当を出しています。

しかも製薬企業は高配当なことが多いので、株価がたいして上がらなくても配当金だけで長期保有するメリットが充分にあります。

主な内資系製薬会社の配当利回りです。

コード名称配当利回り
14502武田薬品工業4.51%
24569キョーリン製薬HD3.37%
34521科研製薬3.06%
44503アステラス製薬2.58%
54541日医工2.46%
64555沢井製薬2.28%
74547キッセイ薬品工業2.24%
84578大塚製薬HD2.23%
94538扶桑薬品工業2.08%
104506大日本住友製薬2.02%
114553東和薬品2.00%
124534持田製薬1.97%
134539日本ケミファ1.92%
144540ツムラ1.91%
154507塩野義製薬1.81%
164523エーザイ1.67%
174559ゼリア新薬工業1.65%
184551鳥居薬品1.60%
194530久光製薬1.53%
204151協和キリン1.52%
214581大正製薬HD1.45%
224528小野薬品工業1.33%
234536参天製薬1.33%
244516日本新薬1.12%
254519中外製薬1.06%

大手ならおおむね2~3%の安定した配当利回りがあります。

中堅でも1.5%前後ありますので、長期で株式を保有すると大きな利益になります。

次は外資系の配当利回り。

コード名称配当利回り
1ABBVアッヴィ5.24
2GSKグラクソスミスクライン4.81
3GILDギリアド・サイエンシズ4.18
4PFEファイザー4.15
5NVSノバルティス3.39
6BMYブリストル・マイヤーズ・スクイブ3.04
7MRKメルク2.84
8JNJジョンソン&ジョンソン2.75
9AMGNアムジェン2.58
10AZNアストラゼネカ2.48
11LLYイーライ・リリー1.92

製薬会社は外資系の方が配当利回りが高いですね。

3~4%がザラです。

株価の値上がりと違って配当金は直ちに現金収入になりますので、持株会を継続するモチベーションにもつながります。

ドルコスト平均法

長期に株式に投資する際にはドルコスト平均法が大変強い味方になってくれます。

ドルコスト平均法とは、かんたんにいうと一定期間、一定金額で、同じ投資対象に投資し続ける投資手法のことです。

感情を挟まずこれらを常に一定にすることで、同じ金額でも株価が安い時には多くの株数を購入することができ、株価が高い時には購入株数は少なくなります。

継続すればするほど平均購入単価は平均化しますので、高値掴みをするリスクを軽減してくれます。

長期になればなるほど今の株価が高いのか安いのかを判断するのは難しくなりますので、長期投資の際には王道の投資手法になります。

持株会は個人の感情を挟むことなくこの手法を半強制的に使うことになるという意味でも良いのではないでしょうか。

資本から収入を得られるようになろう

製薬会社という、あらゆる業種の中でも安定した企業に勤めているというメリットを活かすには持株会はもってこいということで、今回の記事を共有させて頂きました。

世界中でベストセラーになった経済学者トマ・ピケティの著書「21世紀の資本」でも、

r > g

という不等式がキーワードとして示されました。

これは、著者のトマ・ピケティが18世紀までさかのぼってデータを分析した結果、rつまり資本収益率が5%であった一方、gつまり経済成長率は1~2%しかなかったということから示された不等式です。

これはつまり、資産運用によって得られる富はつねに労働によって得られる富に比べて成長率が高いということを示しています。

つまり、資本から収入を得ている人はより裕福になり、資本を持たずに労働でしか収入を得ていない人は相対的に貧乏になっていくという意味です。

特に、今は新型コロナの影響で世界中が量的緩和政策を行い、マネーサプライ(通貨供給量)が世界で激増しています。

お金の量が増えまくったあとに来るのはインフレなので、いつになるかはわかりませんが、いずれ世界の景気が回復したらその先にインフレが来る可能性は上がっています。

インフレではさらに r > g が加速しますので、現金の預金だけというgの人は今後さらに格差が拡がっていく恐れがあることを認識した方が良いのではないでしょうか。

株式投資をやったことがない人がいきなり証券口座を開いて株投資を始めるには少しハードルがあるかもしれませんが、自社の持株会であれば比較的始めやすいのではないかと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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