こんにちは。
現役MRのリョウタです。
少し前にリストラされた元同じ会社の先輩MRと久々に連絡を取りました。
ほとんど連絡が取れないまま会社を退職してしまったため、その後どうしているかもわからなかったのですが、人づてに連絡先を聞くことができたため思い切って連絡してみました。
特に外資系の会社には昔からある手口のリストラですが、MRを減らしたい会社が大半であることを考えるとこれからこういうスタイルのリストラもまた増えてくるのかもしれないと思ったのでみなさんに共有します。
面談後2日で退職
この先輩は当時50歳手前で私と同期入社だったため、同じ営業所ではなかったのですがちょくちょく連絡を取り合っていました。
仕事ぶりはというと、彼と同じ営業所のMRから聞くには「まったく仕事しない」という感じだったようです。
それだけならまあどこの会社にも一定数いますし、やってるフリして適当に帳尻あわせられるのもベテランMRの腕というところもなくはないと思いますが、この先輩は仕事上でトラブルを何度も起こしていました。
しかも自分の担当地区だけでなく、隣の地区の顧客にまでトラブルを波及させていたので同じ営業所の複数のMRから苦情が上がってしまっていたみたいです。
ある日、夕方に上長と部長から面談に呼ばれたという話を本人から聞きました。
評価面談の時期でもなかったですし、なんの話だろうと2人で不思議がっていたんですが、その日からなんと2日後には退職したことを他のMRから聞かされたんです。
あまりに唐突だったためビックリはしましたが、上記のような噂を聞いていたため何が起こったのかなんとなく予想することはできました。
でも、その日から会社の携帯電話やメール関係はまったくつながらなくなっていたため本人に直接確認することができませんでした。
それから1年近くが経っていたんですが、今回連絡先がわかったのでおもいきって当時のことを聞いてみることにしたんです。
2日後に退職した経緯を聞いた
会社を退職後はCSOに転職してMRを続けているということで、少し安心しました。
子供も2人いて高校生だったため、収入がなくなると一番困る世代ですからね。
ただ、CSOでも勤務地を選り好みできる時代ではないらしく、タイミングが合い次第自宅から通えるエリアに異動させてもらえるという口約をもらってはいるもののとりあえず単身赴任しているということでした。
核心の話を聞いてみると、会社を退職した際に上司と部長に言われた内容はこうでした。
「会社の経費にならないものを長期間にわたって経費精算してしまっていて、自分は気がつかなかったんだけどそれを会社に指摘されて、、、。
社内の重大な就業規則違反なので雇用契約違反に該当する。雇用契約解除が可能な案件だから来月本社から自分に通達が来ることになるみたいだって言われたんだ。
今すぐに退職届を出せば、雇用契約解除になる前に自己都合退職ができるから退職金も支払われるし履歴書に傷がつくこともない。引継ぎなどもやらなくていいからそうした方が自分のために良いって2人に言われたからその場で退職届を出したんだよ。」
合法的な首切り!?
このやりとりは上司と部長から他言しないようにと言われたため、誰にも言わずに退職したとのことでした。
でも引継ぎなどもなくいきなり辞めたため、周囲のMRの中では「全く仕事せずトラブルを繰り返したからクビになった」という認識で統一されていました。
つまり退職した本人は「雇用契約違反をやってしまったから退職した」ということになっていて、周囲のMRは「仕事しないうえにトラブルおこしてクビになった」ということになっていて、まったく別の認識になっているんですよね。
仕事していなかったのも事実だと思いますし、会社の経費を指摘に使ってしまっていたのも事実なんだと思います。
じゃあ、最終的にどっちのことが決定的な理由になったのかというのを会社にいる者としては知りたかったのですが、これは上司が他言しないようにと言っていることから、本当のことはわからないままです。
ただ、ここからは想像になりますが、やっぱりこの先輩MRがクビになった本当の理由は「仕事しないから」ということなんだと思っています。
「会社の経費を私的に使ったから」というのは後付けの理由な気がしています。
なぜなら、先輩MRの話を聞く限りはその経費は少額のものですし、会社も明確なガイダンスを出していないような経費だったため間違えて精算していたとしても仕方ないものだったからです。
しかし、まったく仕事をせずに顧客から苦情が来るとか周囲のMRが迷惑を被るのはやっぱり悪質ですから、会社としては「荒さがし」をして理由をつけたということなんじゃないかということですね。
その先輩MRに今さら「仕事しなさすぎたからクビにされたんですよ」とはこれからも誰も言いませんので、先輩MRには真実は知らされないままになるんでしょうけど。
この先輩MRに連絡を取ったことで知ることができ、いろいろと勉強になった話ですが、こういうこともあるんだというのと、理由はどうにでもなるんだということで気が引き締まりました。
リストラの理由はどうにでもなる
退職金の上乗せをして早期退職を募集するというのは、ある意味社員に本当に優しい会社ということなんです。
何百人単位で退職金を割り増してリストラをすると一時的とはいえ相当な金額の経費が必要になりますから。
社員に冷たい会社はそんなことはせず、今回の話のように「荒さがし」して雇用契約違反を探し出してきます。
叩いてもホコリが出ない社員はそう多くないですからね。
ある程度MRの数が減って落ち着いてくると、その後はこの形のリストラが流行しそうな気がしますよね。
まとまった数を削減しなくても良くなると最も効率的な組織改善方法ですから。
外資系の会社でこういうことが割と当たり前に行われているのは、欧米ではパフォーマンスが悪い社員をクビにするということは日常茶飯事だからなんですね。
ただ欧米は雇用の流動性が高くて次のチャンスもたくさんあるからそれが可能なんです。
日本でこのやり方が流行ってくると40代や50代は次がないので非常に恐いですね。
ベテランMRの方は叩いてもホコリが全くでないようにするか、しっかり仕事するようになっておかないと明日は我が身になってしまいかねない話です。
まあ、普通に仕事しているとここまでトラブルを重ねることはないと思いますが。
時代的にはMR減少時代ですし、外資系が日本法人にいつまでも優しくしているかわかりませんし、内資系だってNECやリコーなどが「追い出し部屋」で退職強要をしていたようにやるときはやりますので、みなさんも是非これからの時代は注意してくださいね。
売上至上主義のような、「売るためには少しグレーなことをするのが優秀なMR」みたいなのはとっくにオワコンです。
むしろ会社のリスク因子としてロックオンされてる可能性すらありますよ。
「一切グレーなことをやらず、今まで残っている悪い慣習もすべて排除して、法律も公競規も社内規定も守りながらリモートを駆使して売上を継続的に達成する」というのが理想のMRという時代なんです。
どうですか?
やれそうですか?
これを実践し続けることができるMRだけがこのMR減少時代を生き残っていけると思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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