こんにちは。
現役MRのリョウタです。
以前からデジタルツールを積極的に取り入れているメーカーはありましたが、新型コロナによって半強制的に導入せざるを得なくなりました。
しかし、ITの向上は人手を減らすので、MR活動にもITの導入が進むことによってMR削減を加速させていくとの声もあります。
今回はMR活動のデジタル化によってMR削減は加速するのかについて考えてみたいと思います。
2019年度は過去最大のMR数減少
2019年度のMR減少数は過去最大になったことが、MR認定センターが毎年発表しているMR白書によって明らかになっています。
2018年度に2,533人減少したことも前代未聞でしたが、2019年はそれを上回って2,742人減少しました。
2013年の6万5752人をピークに、それ以降の6年間で8,594人も減って2007年~2008年くらいのMR数まで戻ってきています。
新卒採用をする企業も4割程度しかないというのが特に驚きですね。
15年ほど前は新卒採用をやっていない製薬会社を探す方が難しかったくらいなのに、時代の流れを感じずにはいられませんね。
MR削減の流れは今後も続く
今年のMRリストラはブリストルとセルジーンから始まって、ノバルティスオンコロジー、武田薬品、日本ケミファ、イーライリリーと続きました。
大々的にやっていないからメディアが取り上げないけど、ここ数年毎年希望退職をやっている会社もあるので、実際にはもっと多いと思います。
しかし、実際には定年やそれに近い年齢になって退職している人がけっこういると思います。
リストラよりも全然多い人数が普通の定年退職で減少しているはずです。
リストラももちろん入っていますが、今定年退職になっている年齢層のボリュームが大きいからMR数の減少が過去最大級になっているということもあると思います。
なので、ボリュームが多い年齢層の定年退職が落ち着いてきたらMRの減少数は落ち着いてくるんじゃないかと思います。
リストラについても、人数の多い製薬メーカーのMR減少は一巡したような感じもあります。
今年の武田薬品の希望退職はウワサによると300人とも400人とも言われていますが、それだけの人数が減ると武田のMR数は1500人前後くらいになるんじゃないかと思います。
少し前までは国内御三家以外にもファイザー、MSD、ノバルティスくらいまでは2000人以上のMRがいましたが、これで日本にはMRが2000人以上いる製薬会社は第一三共だけになったはずです。
なので、第一三共やアステラスが武田薬品を見習って大規模リストラをしたり、内資系が連鎖的にリストラしない限り、さすがに少しは落ち着くような気もします。
ただ、最近気になるのは、デジタル専任MRなんですよね。
表面的には時代の波に先んじるというようなことを言っておいて、実質コストカットを目的としたデジタル専任MRの部隊を作ってけっこうな人数をそちらに異動させる・・・というような新手の半リストラみたいなのが流行ってこないか心配です。
各社が海外展開の強化を至上命題にしていますが、そのためにはオワコンの国内展開は縮小させて海外に資金を投下できる体力をつけなくてはいけないはずです。
今までも、海外展開に熱心な会社ほど、リストラを積極的にやっている傾向がありますよね。
ここまであまりリストラをやっていない会社は、今後もあまり思い切ってやらないと思いますので、「デジタル専任MRの創設」などで年収を下げることでお茶を濁すんじゃないかと予想します。
数字上はMRたいして減ってないんだけど、現場にいるMRは明らかに減ってる・・・みたいなことになるかもしれないですね。
さいごに
今年は新型コロナによって病院への受診抑制が起こり、製薬会社の業績にも対象影響がありました。
しかしこれ、ワクチンや治療薬ができたら元に戻るんでしょうか?
新型コロナの治療薬やワクチンが確立したとしても、感染症として重症化する可能性があるのなら、特に高齢者は全く元通りに病院に来ないかもしれませんね。
そうなると、コストカットの必要が出てくる製薬会社もあるかもしれませんね。
現役世代を取り巻く環境は厳しくなるばかりですが、めげずに最善の道を探っていきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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