MRの仕事

自分の価値観をMRに押し付けてくる上司の話

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こんにちは。

現役MRのリョウタです。

以前、私が今まで一緒に働いてきた上司の中でも「こんな上司は嫌だ」ということで記憶に残っている上司を記事にしました。

無関心過ぎる上司、パワハラまがいの高圧的態度で来る上司というのは二度と一緒に仕事したくないと思いますが、「そういえばこんな上司もいたな。」ということで記憶に蘇ってきた上司の話をしようと思います。

そこまで高圧的でもなかったですし、物腰は丁寧でしたので同じ空気を吸うのも嫌というほどではなかったのですが、やはりこういう上司もあまり部下にとって良くないことが多いのではないでしょうか。

ピッタリ価値観が合うという部下も稀にいるかもしれませんが、大多数は勘弁と思うはずです。

1人でも多くのMRの方が将来こんな管理職にならないように共有させて頂きます。

自分の理想のMR像を当てはめようとしてくる所長

この上司とは、今から8年ほど前に一緒に仕事をしていました。

初めて営業所員として会ったときは、割と明るい雰囲気と部下に対しても丁寧な言葉遣いでしたので印象は悪くありませんでした。

実は、私が同業他社でMRをやっていた時に同じ地区を管轄する所長だったため、部下のMRとの同行のときなどにちょくちょく顔を合わせることがあった人でした。

なので、お互い少し顔見知りでコミュニケーションとしては取りやすい状況でした。

そういうこともあってか、配属になってからそれほど時間が経たずに自分の仕事上の価値観について私に話してきました。

話の内容は毎回ほぼ同じで、こんな感じでした。

「僕が所長をやってきて理想のMRだったのは今〇〇営業所にいるA田なんだよ。彼は私が教えたことを忠実に、1日も欠かさずこなしていて実に優秀なMRだ。だからすぐに昇進させてあげたんだ。だからリョウタくんも私が言ったとおりに毎日やれば必ず売れるし、すぐに昇進させてあげるよ。」

「私は家では家事も育児も一切やらない。その代わり今の年収1300万円を稼いできているんだから、文句言うなと妻には言ってある。リョウタくんも同じように奥さんに言いなさい。家事や育児を手伝うアットホームパパになったら仕事はできない。それらを捨てて朝から晩まで、土日も仕事に費やせば私が最短で所長に引き上げてあげるから。年収が1300万円になれば奥さんも文句言えないでしょ。」

「精算は必ず土日にやりなさい。平日にやる暇があったら得意先に行ってきなさい。」

「営業所に女性がいると本当にやりにくいからいなくなってほしい。あいつらは仕事に必ず家庭の事情を持ち込んでくるから。男ならそうさせないようにできるんだけど、女性はセクハラだパワハラだと騒いでくるから気を使わないといけないし面倒だ。」

価値観が昭和の上司

もう8年も前の話なのに、あんまりしょっちゅう聞かされていたので未だに覚えていてスラスラと書くことができました。

それほどしょっちゅう同じ話をされていましたから。

直属長ということもあって初めの頃はなんとなく同調していましたが、あまりに偏った考え方だったのでだんだん不愉快な気分になり、最後の方では適当に流していました。

もしも同じような価値観を持っていたら、ものすごく協力的で出世の後押しをしてくれる所長なんだとは思いましたし、それで早く昇進したMRがいたのも事実ですが、そんな考えで仕事するなんて私にはあり得ませんでした。

また、この頃には製薬会社の中間管理職のコスパの悪さに気づいていましたので、所長に昇進したいということはこれっぽっちも思っていませんでした。

8年前ではありますが、それでも考え方としてあまりに古臭すぎてこの所長の価値観に同意できる若者はほとんどいませんでした。

しかも外資系の企業で、その考え方が長く通用するとはとても思えなかったですし、女性MRが多い会社であったにもかかわらず女性MRを煙たがっていたのも時代を見誤っていた感が溢れていました。

外資系の会社ではほとんどが、社員それぞれが置かれている背景や状況を認め合って、その中で最適な働き方ができる会社づくりを目指すということを掲げているかと思います。

案の定、この上司は50歳手前くらいでそれまでけっこう長く所長をやってきていましたが、次の組織変更でMRに降格していました。

まとめ

8年前の当時というのは、社会における女性の活躍をもっと支援していこうという風潮がすごく高まっていた時期でもありました。

2012年末から就任した安倍首相は「女性が働き続けられる社会」を目指すことを掲げ、育児休業からの復帰や再就職の支援や女性管理職の増加などを政策に盛り込むなど最重点政策の一つにしています。

2015年には女性活躍推進法という法律も施行されています。

いくら自分のやってきたことに自信があると言っても、時代と逆行した考えや価値観を変えなかったりましてや部下のMRに押し付けていくやり方は今の時代には全く合いません。

長く管理職をやってきている人でも、そういう時代の流れが読めないだけで管理職を降ろされてしまうことがある時代です。

部下から尊敬されるような素晴らしい価値観だったらいくらでも表明してくれていいのですが、価値観は大人であればあるほど確立されて簡単に変わらなくなります。

なので価値観の話をする時は、自分が偏った価値観なのかどうか確認してから人に話した方がいいですね。

特に管理職の方は立場上、そうした方がいいと思います。

他人の価値観を認められる人に管理職になってほしいものです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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