こんにちは。
現役MRのリョウタです。
海外のMRの年収ってちょっと気になるんですけど、あまり日本では情報がないので知る機会がありませんでした。
そこまで時間かけて調べるほどどうしても知りたいということでもないですしね。
私はブログを書いているので、自分が知りたいなと思っているなら他のMRの方も知りたいと思っているんじゃないかと思って米国とドイツのMRの年収を記事にしたのですが、なかなか好評なので第三弾ということで今回はカナダのMRの年収について調べてみました。
米国とドイツのMRの年収についてはこちらで記事にしていますので、お時間がございましたら読んでみてください。
調べてみるとけっこう国ごとに特徴があって面白いです。
米国は常に募集があって同じ会社でも年収の個人差がけっこう大きいというのがなんとなくわかりましたし、ドイツは米国に比べるとMR職の募集はかなり少ないので米国に比べると人材の流動性はそこまで高くないのかなとか、いろいろ想像できて興味深いです。
あまりマニアックな国は頑張ってググっても情報が出てこないので主要な先進国しか調べられませんが、需要があれば今後も外国のMRの年収についての記事を作成していきたいと思います。
目次
カナダで働くMRの平均年収
まず、カナダの製薬会社で働いているMRの平均年収は87,000カナダドルということでした。
2020年5月現在の対円レートはおよそ77.3円ですので、単純に計算すると6,725,100円ということになります。
日本のMRの平均年収は約680万円と言われていますのでほとんど同じですね。
これだけ距離が離れた国同士ですが、同じ職業で平均がほぼ同じというのには驚きました。
ただ、カナダのMRの給与の構成は日本と若干違うようです。
まず基本給があって、これはどこの国のサラリーマンでも同じベースサラリーですがこれが平均7万7千カナダドルでした。
その基本給にプラスされるボーナスの種類がいくつかあって、Cash Bonusという普通のボーナスに加えてCmmission SharingやStock Bonusという名目の報酬があります。
会社によってこのボーナスが複数あったり、1種類しかなかったりしますが、トータルすると年収の15%~25%といったところです。
会社によってボーナスが年収に占める割合が高い会社もあれば、すごく低い会社もあります。
ただボーナスの比率が高い会社でも25%とか30%くらいでこれも日本と大きな差はないかなという感じです。
カナダMRの年収が高い会社ランキング
カナダで年収が高い製薬メーカーはどこなんでしょうか。
日本に法人がない製薬会社はわかりにくいので今回も省いています。
ではまずはトップ5です!
1位 ヤンセンファーマ
日本でも給料は高いと言われているヤンセンファーマがカナダではトップでした。
さすが米国の超優良企業、ジョンソンエンドジョンソンの製薬企業ですからおひざ元の北米では給与も高いんですね。
ジョンソンエンドジョンソンと言えば、あのウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイも投資していますし、2020年で57年連続増配という世界でもトップクラスの安定成長を誇る会社ですから安心して働けそうですね。
ヤンセンファーマでMRやりながら、給料から一定金額を自社株に毎年投資していたらかなりお金持ちになれそうです。
一応、ヤンセンファーマでMRをしている友人にそのことを聞いてみたところ、持ち株会は一応あるけど割引などは一切ないということでした。
2位 メルク(MSD)
次に年収が高かったのはこれまた米国企業のメルクでした。
メルクもヤンセンファーマと同様、基本給に加えてボーナスも高かったです。
主力のキイトルーダは日本でも2019年の売上1位になりましたし、世界でも売上1兆円を超えて絶好調です。
加えてレンビマも好調ですので羽振りがいいですね。
しかし、製品の売上がキイトルーダに依存していますので今はいいですが、特許が切れるまでにキイトルーダの売上をカバーすることができるような製品を確保することができなければ厳しくなってしまいます。
なかなかキイトルーダのような爆発力のある製品を確保するのは大変ですけど、メルクが今後どうしていくのか見ものです。
3位 ベーリンガーインゲルハイム
ベーリンガーインゲルハイムは以前ご紹介した米国でもドイツでもMRの年収はトップクラスです。
ドイツではMRの年収1位でしたが、カナダでも3位とはやりますね。
昔の話ですが、たしか日本でも私が製薬会社に転職してきた頃、売り上げ好調で日本の社員全員でハワイに行っていました。
最近、循環器では苦戦していますが他の領域では好調ですし、なにより株式非上場ですので買収などの心配がほとんどないのが良いですね。
買収は近年のMRの心配事の1つですからね。
カナダMRの年収が高い企業トップ10
トップ10までを表にまとめました。
4位以下10位までは以下のとおりです。
2020年5月現在の1カナダドルの対円レートはおよそ77.3円ほどです。
数字は全てカナダドルで表示していますので、お手数ですが円換算は下記の数字に77.3をかけて頂きますようお願いします。
2020年5月現在のカナダドルは20年ほどでみてもかなり円高の水準です。
リーマンショック直前には1カナダドルが124円ほどだったこともあったように、変動がけっこうあるためカナダドルのまま記載することにしました。
ランキング | 会社名 | 平均年収 (C$1000) | 平均基本給(C$1000) | 平均ボーナス($1000) |
1 | ヤンセンファーマ | 125,000 | 96,500 | 30,000 |
2 | メルク(MSD) | 113,000 | 83,761 | 28,013 |
3 | ベーリンガーインゲルハイム | 101,500 | 82,000 | 19,500 |
4 | ファイザー | 95,000 | 85,000 | 11,500 |
5 | ノバルティス | 94,000 | 70,000 | 24,000 |
6 | ノボ・ノルディスクファーマ | 91,000 | 85,000 | 5,500 |
6 | 武田薬品 | 90,500 | 84,000 | 13,000 |
8 | イーライリリー | 90,000 | 85,000 | 11,500 |
9 | サノフィ | 85,000 | 74,527 | 17,652 |
10 | グラクソ・スミスクライン | 79,000 | 66,011 | 15,289 |
※1カナダドル=77.3円で計算(2020年5月)
まとめ
今回も主な情報元は企業口コミサイトのGlassdoorでした。
米国に比べると各企業の口コミの数も少なかったので平均も信頼性の薄い数字になっていると思います。
たまたま口コミに書いているMRの年収が高いと平均も高くなってしまいますので、ランキングは本当に毎回お伝えしていますが「話半分」で読んでいただきますようお願い致します。
そのことを踏まえたうえで感想をお伝えすると、やっぱり米国の方が全体的に少し年収が高いような印象があります。
同じ経済圏ではありますが、そこは市場の大きさの違いなんでしょうか。
カナダの医薬品市場は世界で10番目くらいですから、1位の米国と比べるとやっぱり違いますよね。
あとは、バイオベンチャー系の会社の口コミがあまりありませんのでランキングには記載できませんでした。
参入していないということはないと思いますので、単に口コミを書く人がいなかっただけだと思うんですが、日本でも米国でも年収が高めのバイオベンチャーはカナダでも高いのかを確認したかっただけに残念です。
継続的にウォッチして、機会があればまた記事にしたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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