こんにちは。
現役MRのリョウタです。
私はMRとして3回の転職をしてきたのですが、正直はじめての転職の時は会社の福利厚生や手当など細かい条件がすごく気になりました。
というのも1社目の製薬会社がわりと福利厚生や手当、社風なんかも良くて居心地の良い会社だったからです。
ですが、福利厚生や制度や社風は全く同じ会社はほぼありませんから、転職をするということはこれらが大きく変わるということです。
前社よりも良くなるものもあれば、悪くなるものもあります。
外資系だと福利厚生や手当類は統合・廃止の流れですので、転職するごとにその恩恵を受けにくくなるのが一般的です。
で、これを気にしたり転職後に文句を言ったりするMRをよく見ますが、気にしていると転職はまず上手くいかないですのでやめましょうという話です。
転職はトータルで考える
内資系の会社だと、基本給に加えて日当、家族手当、住宅手当、地域手当、休日労働手当、役職手当、資格手当、時間外手当・・・という感じで項目がたくさん並んでいます。
それに加えて労働組合、借上げ社宅、営業車借上げ制度、医療費補助、保養所、住宅購入資金融資、企業年金・・・など様々な福利厚生があって、大手の製薬会社ってほんとうに恵まれているなあという感じがします。
一方で私が現在在籍しているような外資系ベンチャーのような会社だと、給与明細の項目は多くが「基本給」・・・以上!というのが多いです。
アメリカ系の会社では特に従業員が受け取る報酬には厳格に課税しますので、非課税の手当てなどが少ない傾向にあります。
ヨーロッパ系の会社はアメリカ系よりも手当てなどが充実しているイメージがありますが、最近では課税手当化される傾向にあります。
福利厚生は割としっかりとある会社もなかにはありますが、大手ほどしっかりした福利厚生を持っているベンチャーはほぼないと思います。
という感じで、内資系と外資系では給与体系や手当、福利厚生が大きく違いますし、最近のベンチャー系になるともっと違います。
特にこれらが充実している内資系のMRの方が転職をすると必ずショックを受けることになると思いますので、細かな条件などを気にしないようにした方が良いと思います。
実は私も最初の会社の福利厚生が良かったため、1度目のMR転職の際にはこの手当などの違いが結構気になりました。
休日手当や時間外手当が付いていた会社から付かない会社へ転職したため、転職直後は給料が下がったように感じました。
でもそんなことを言っても仕方がありませんし、転職すると必ず変化しますのでいちいち気にしたらキリがないということを学びました。
それに結局は基本給やインセンティブなどで稼げるようにならないと年収は伸びません。
大手からベンチャーに転職してきたMRがよく前の会社の制度や福利厚生と比較して愚痴を言っているのを見かけますが、大手どうしでもいろいろと違いがあるのに内資系から外資系、大手からベンチャー系だとかなり大きな違いがあるのは当たり前です。
転職してから「あれもない、これもない」と愚痴を言うMRは論外ですが、転職には興味があるにもかかわらず、細かな手当や福利厚生を気にして二の足を踏むのもナンセンスです。
年収アップを目指して転職するなら、トータルで年収がアップしていればヨシとすることが大切です。
基本給に集約されている方が良い
「大手や内資系の方がいろんな手当をもらえるし、福利厚生も充実している。だから転職したくない」と思っているMRの人もいるかもしれませんが、そうとも言えないです。
たとえば、退職金は会社の規定によって違いますが、一般的には以下の計算式で支給されます。
月の基本給 × 支給率 × 勤続年数
これを同じ年収の30歳のMRが60歳で定年退職すると仮定して、A社とB社の例で退職金を見てみます。
どちらの会社のMRも総支給額は同じと仮定し、A社のMRは手当あり、B社のMRは基本給のみという設定でボーナスは年間200万円、年収は920万円とします。
退職金の支給率は会社によって違いますが、計算がしやすいように10%で計算しています。
計算しやすいようにするため、昇給やボーナスの変動は加味しないこととします。
【A社のMR】
基本給 ¥500,000
家族手当 ¥40,000
地域手当 ¥10,000
住宅手当 ¥50,000
月給 ¥600,000
ボーナス ¥2,000,000
年収 ¥9,200,000
A社MRの退職金の計算は以下になります。
¥500,000 × 10% × 360ヶ月 = ¥18,000,000
【B社のMR】
基本給 ¥600,000
月給 ¥600,000
ボーナス ¥2,000,000
年収 ¥9,200,000
B社MRの退職金の計算は以下になります。
¥600,000 × 10% × 360ヶ月 = ¥21,600,000
正直なところ退職金の計算式は勤続年数によって支給率が変動したり、15%くらいある会社もありますし、401kだったりで、会社によって様々な設定になっていますのでこの比較自体にそれほど意味がないかもしれません。
しかしだからこそ細かい手当や制度の比較にあまり意味がないということも言えるかもしれません。
手当などで支給されるより、その分も基本給で支給される方が年齢が若いうちから得られるお金が多くなりますし、退職金が401kだった場合などは原資が増えることによって将来に得られる利益も大きくなる可能性があります。
なので私は外資系の会社を好んで転職先に選んできたのですが、みなさんはいかがでしょうか。
まとめ
手当や福利厚生は手厚いと社員に優しい会社という印象を受けますが、実際にはその対象者にならないともらえませんので会社にとっては経費を抑えていることになっています。
たとえば家族手当は家族がいないと支給対象になりませんし、医療費や歯科治療費補助なども実際に医療費がかからないと支給されません。
そういう手当は福利厚生がなくても基本給やボーナス、インセンティブなど誰もが対象になる報酬が厚い会社の方が、一見冷たく見えますが実は良かったりします。
福利厚生が手厚い方が良いと思っている人は、今より手当が手厚い会社に転職できる可能性は低いですので転職しない方が良いです。
手当や福利厚生でガチガチに守られていない方が会社への依存度が下がりますので私はできるだけそれらがない会社を選びたいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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