こんにちは。
現役MRのリョウタです。
MRにも色んな人がいて、出世に強い意欲がある人もいれば、全く関心がない人もいます。
私は17年以上のサラリーマン人生の中で、「この会社にいる限り、出世を目指すことこそが正義だ。出世を目指さないヤツは悪だ」と言ってくる人に何度も出会いました。
会社自体がそういう社風で、人事部のトップが上記のような価値観しか許さないと公言している会社もあったくらいです。
しかし、よく考えるとそれは変だと思いました。
小学生や中学生でも、全員が学級委員長や生徒会長を目指しているということはありませんし、プロ野球選手でも全員がキャプテンを目指してやっているわけではないはずです。
スポーツも試合で勝つこと、大きな大会で優勝することが一番のモチベーションになる人がいれば、スポーツ自体を楽しむことが目的の人もいるように、仕事にもいろんな考え方があって然るべきだと思います。
「出世を目指さない=仕事を真面目にやらない」というわけではないですからね。
でも、いろんな価値観を持った人が一つの組織に集まって働いているということを理解している会社は少ないように思います。
私はというと、社会人になった頃は出世に少し興味と意欲がありましたが、4〜5年で完全になくなりました。
なぜ私が出世に興味がなくなったのかについて、当時を思い出しながら記事にしたいと思います。
私が出世に興味がなくなった理由4つ
私も大学を卒業して会社員になった頃はある程度出世に興味がありました。
しかし、4〜5年くらい経ったとき、自分が目指している所長の人たちをふと見ると、「これが自分のやりたいことなのか?」と疑問に思うようになり、そこからどんどん興味を失っていきましたね。
確かに、管理職の方が年収も高いですし、部下ができて偉くなった気になれるのかもしれません。
しかし、早朝や土日に急に会社に呼び出されて会議が入ったり、そもそも深夜や休日に内勤をしないと追いつかない量の仕事をこなさないといけないというのはなんか嫌だなと。
部下ができたり、管理職という肩書きで満足するということ以上に、会社から、更に上の上司からこき使われてる感が満載なんですよね。
それはその時にいた会社だけじゃなく、転職した4社の外資系製薬メーカー全部同じでしたから、聖域なんかないんだとわかりました。
自分もそうなるのが嫌だと思って以来、出世に興味がなくなったのですが、それから出世に興味がない理由をいろいろと探すようになりました。
それは、下記の4つがあると思っています。
性格的に会社員が向いていない
これに尽きるのかもしれませんが、私は会社という大きな組織の中で活動するのがどうしてもダメです。
会社員というのは、基本的には会社の事業方針に沿って、決められたことをやる職業です。
外資系製薬メーカーはトップダウン型の会社が多く、上から降りてきたことをそのままそのとおりにやるイエスマンが一番評価されます。
実情に合わないことや明らかにただ時間の無駄なだけのこと、相手を不快にさせるかもしれないと思うような理不尽なことをやれと言われると、私はどうにも抵抗があります。
17年もやっているので波風立てずに合わせることはできるようになっていますが、本来は自分の思うように、やりたいようにやりたい性格です。
ヒラのMRの今でもかなりの抵抗があるのに、管理職だったらもっと理不尽なことや無駄なことがたくさんあるということを考えると、とても出世を目指す気にはなれません。
自分の性格が理解できるようになってからはFIRE(Financial Independence Retire Early:早期リタイア)に興味を持つようになり、今はFIREが最優先です。
ゴマすりができない
これも性格的に会社員に向いていないことの一つに入るのかもしれませんが、ゴマすりが上手でないとスムーズに出世するのが難しいということがわかったことも、出世に興味がなくなった理由です。
自分はゴマすりがかなり下手なのですが、MRにはとにかくナチュラルにゴマすりができる人や、とにかく恥も外聞も捨ててあからさまにゴマすりしまくる人など、ゴマすりが上手な人がたくさんいます。
さらに、わかりやすいゴマすりをされているのに、またそれを快く思う管理職もたくさんいるということも不思議だなと思います。
こういうことに対して不思議だとか思っている私が変なのかもしれませんが、自分には逆立ちしてもゴマすりが上手な人の真似はできませんし、それが評価される上司なら勝負になりません。
結局は上司の好き嫌い
ゴマすりの上手い下手もそうですし、営業成績が良い悪いもそうなのですが、どちらにしても結局最後は上司の好き嫌いで出世できるかどうかが決まってしまうところがありますよね。
営業成績が悪くても上司に好かれていれば、わりとすぐにいい感じの地区に異動になります。
そういうMRの人を何人も見てきました。
アピール不足といえばそうなのかもしれませんが、ゴマすりとアピールは別のものだと思います。
しかし、ゴマすりで上司に好かれて出世していった人をあまりにたくさん見てきたので、自分は興味がなくなりました。
マズローの欲求5段階説を知った
アメリカの心理学者、アブラハム・ハロルド・マズローが提唱した「マズローの欲求5段階説」で承認欲求について説明されています。
以前に記事にしたことがあるので、もし興味がある方はぜひ読んでみてください。
承認欲求は人間の欲求の5段階のうち、4段階目に現れる欲求なのですが、承認欲求にも「低位の承認欲求」と「高位の承認欲求」にわかれていて、低位の承認欲求は一般的にイメージする「他社から尊敬されたい」という欲求を指します。
高位の承認欲求は「他者ではなく自分に対して評価できるようになりたい」という欲求で、いわゆる出世欲というのはほとんどが低位の承認欲求からくるものではないかと思います。
私はこの「低位の承認欲求」はたいして持っていなくて、どちらかというと高位の承認欲求の方が多く持っています。
しかし、「他人からどう思われようが自分の理想に近づきたい」という、5段階目の「自己実現欲求」の方がさらに多く持っていることに気がついたのは、このマズローの欲求5段階説を知ったことがきっかけです。
これに気がついてから、なんとなく「出世を目指さなきゃいけないのかな・・・?」と思っていた自分が間違っていることに気が付きました。
まとめ
FIREが欧米で流行っているということを知って、「出世を目指さなくていいんだ」ということがわかってなんだか気持ちが楽になりました。
家族持ちの私がFIREを実現させるためには、資金面でそこそこ高いハードルがありますが、出世を目指さなくてはならないことに比べたらたいしたハードルでもないです。
もしも私と同じように出世欲がなくて社内での自分の方向性に迷っている方がいたら、それは低位の承認欲求が低くて、高位の承認欲求や自己実現欲求が高いんじゃないかと思います。
なので、他人からどう思われようと自分の理想を追求するのがいいと思いますよ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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