こんにちは。
現役MRのリョウタです。
製薬業界は買収が盛んですので、特に外資系メーカーでMRをやっていると1度くらいは自分のいる会社が他社を買収したり、他社に買収されたりということを経験するんじゃないかと思います。
買収する側ならそんなに慌てることはないのですが、問題は買収される側になってしまった場合ですよね。
私は自分のいる会社が買収されてしまったことが1度あります。
その経験をふまえて、もしも皆さんの会社が買収されてしまったときにどうするかの話を共有しておきたいと思います。
買収される側の社員はだいたい最悪
まず、会社が買収される時というのはめちゃくちゃ突然です。
会社が社員に向けて買収されたことを発表するのは、新聞よりも後です。
私は自分のいる会社が買収されたことを前日の夜に偶然知りましたが、どうやって知ったかというと、会社のホームページが買収先の会社のホームページの一部になっていました。
心の準備をしておかないと本当に驚きますから、外資系メーカーのMRの方はある程度想定しておいた方が良いですよ。
買収が発表されると、その後1年くらいかけて組織の統合が進められていくのですが、買収された側は営業所の同僚の人たちがバラバラになりますし、買収先の会社の上司の下で働かなければならなくなることも多くて、とにかく職場環境が大きく変化します。
それで、何が嫌なのかって、買収された側ってなぜか下に見られるわけですよ。
買収先の会社の社員から。
自分たちがお金出して買収したわけでもないのに、お互い会社に飼われているイヌなのに、偉そうにしてくる人が必ずといっていいほどいます。
管理職でも、やたらと買収された側のMRをロックオンしてくるヤツがいますし、まず同じMRとして平等に扱われないです。
これ屈辱的らしいです、本当に。
らしいですというのは、私は統合する前に転職しましたからほとんどそれを経験していないからなんですが、元同僚の人は口を揃えて言っていました。
そして、買収された側の社員の悲劇はまだまだ続くのですが、そこそこの会社同士が合併するとまず間違いなく余剰人員がたくさん発生します。
合併の時に希望退職をやるケースもありますが、あまりいっぺんにはやらないことが多いのです。
買収される側の社員のモチベーションが下がらないようにするのと、いろいろ社内的な情報を得るためというのがあるんだと思います。
だから、数年かけて人を減らしていくんでしょうね。
数年かかっても、やっぱり辞めていくのは大半が買収された側の会社にいた人たちで、そこはやっぱり立場を変えることはなかなか難しいようです。
買収されたときに管理職だった上司や先輩は、合併後数年でほとんどが辞めたり、MRに降格させられてしまいました。
すごく優秀だった人も関係なくです。
買収って従業員の立場から見ると、すごく不条理なんですよ。
良い思いができる人はほとんどいません。
例外的に、買収する側の会社にない領域の専任部隊などはこういう不条理をしばらく受けない可能性があります。
買収する側の会社にノウハウがないので、ほとんど組織変更されずに仕事が続けられる場合が多いですね。
こういう意味でもスペシャリティな製品のMRになることはメリットがあると思います。
会社が買収されたらどう考えるか
以上のことを踏まえると、買収されたときにどういう立場にいるかで対処が変わってくると思います。
MRのブログですのでMRラインの話になりますが、主に以下の3つの立場で考えるとこうなります。
1.買収先の会社のメイン領域にいるMR
買収する会社とされる会社で領域が重なっている場合、その中心となる領域でMRをやっている人はすぐにでも転職を考えるのがベターだと思います。
ほぼ間違いなくいばらの道が待っています。
買収先のメイン領域であれば、その会社にノウハウがありますし、買収する側のプライドがあります。
そして、やり方も違うでしょうから、自分たちがやってきたやり方を変えて買収先の会社のやり方でやらなきゃならなくなるんですよ。
それをはねのけてでもそのままやっていきたいというモチベーションがある方はいいかもしれませんが、普通にやっていたらだいたい迫害されますので、すぐに転職に向けた活動を始めるのがいいですよ。
2.管理職
買収された会社の管理職は数年以内に降格させられるか、辞めさせられる可能性が高いです。
特に買収先の会社にも同じ領域がある場合、余剰人員確定です。
統合直後はそのまま管理職としてやっていけそうな雰囲気が出ていても、数年以内に必ず組織変更があったりして管理職をはじき出されます。
買収される前に私の周りにいた管理職の人は、見事なまでに管理職のままでいる人が1人もいないんですから、これは間違いないです。
悪いことは言わないので、早く転職した方がいいです。
ちょうど日本法人立ち上げの会社が出てきたらチャンスなので、見逃さないようにしておいた方がいいですね。
管理職経験者は絶対数が少ないので、立ち上げのベンチャーなどは非常に良い条件を出してくれます。
3.専任部隊にいるMR
唯一、買収されても慌てて脱出しようとしなくても良いのはスペシャリティ製品の専任部隊にいる人です。
買収先に全く関連製品がない場合、ノウハウを全く持っていませんので、この人たちに頼らなければならないですからね。
ただ、両社合わせてその部署で扱えそうな新薬のパイプラインがない場合、切り離して他社に売却される可能性もなきにしもあらずです。
まあ、上の2つの人に比べれば時間の猶予がありますので、良い案件が出てくれば転職を考えるくらいの姿勢で良いと思います。
まとめ
買収されるという経験は、できればもうしたくないですね。
自分も酷い目にあいますが、自分の周りの人が酷い目にあうのを見るのもつらいものがあります。
希望退職で割増退職金をゲットできれば、それなりにオイシイですけどね。
やっぱり、すぐに転職をしなくても転職準備活動は重要です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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