こんにちは。
現役MRのリョウタです。
昨年、国内上場企業は新型コロナの影響もあって、例年にも増してリストラが多かったようです。
その中で、なんと1,000人超えのリストラをした会社が2社もあるんですね。
リストラに応募した人も、割増退職金をもらって次につながればいいですけど、これだけ多くの人がいっぺんにリストラされると、さすがに受け皿がないんじゃないかと心配になります。
医薬品業界も決して他人事ではないですから、やっぱり備えておく必要が高まっているように感じますよね。
2020年のリストラ100名以上は35社
2020年はいろんな業界でリストラ旋風が吹き荒れた1年でした。
以前、「2020年の日本企業のリストラは1万人超え!主な企業を紹介する」で紹介しましたが、リストラは国内の上場企業だけで1万人以上、実施企業数は70社と例年比べ激増しています。
そのうち、100名以上のリストラを実施した企業数も35社とここ数年でも圧倒的な数です。
ちなみに、2019年は17社、2018年は6社、ここ数年で最も多かった2016年でも22社でした。
そんな中、今年最も多くの社員をリストラした国内企業は、あのレオパレス21でした。
レオパレス21は東証一部上場の大手不動産企業ですが、2018年、2019年と立て続けに施工不良問題が発覚しています。
2019年に発覚した界壁不備の問題は、2012年に訴訟を起こされた際に和解しており、その時点で問題がわかっていたにもかかわらず、再度問題になっています。
アパートオーナーへの一括借上げ契約でもトラブルが多発して社会問題になっていましたし、今では国内で不誠実な会社の代表格です。
入居率の減少や新型コロナの影響による法人の新規契約、さらに施工不良の建物の改修工事などが重なって、全社員の18%にあたる1067名のリストラに踏み切っています。
正直、そんな不誠実で社会問題を多発する会社で働いていたくないと考える社員も多いでしょうね。
コンビニ大手のファミリーマートも全従業員の15%にあたる1025名という大規模なリストラを実施しています。
ファミリーマートの場合はレオパレス21とは事情が全く違います。
2016年にサークルKサンクスとの経営統合がありましたし、そのタイミングで社長に就任した澤田貴司氏は、あのファーストリテイリングの副社長として、柳井社長とともにユニクロの大改革を成し遂げた人物です。
ファーストリテイリングの次期社長を打診されていたと言われる凄腕の経営者であり、ファミリーマートも経営改革のためのスリム化が必要となり、社員に少しでもメリットのある金額を提示できるタイミングということで今回のリストラが実施されています。
澤田社長に関する本を読んだことがありますが、非常に現場主義で誠実な経営者という印象です。
その他、2020年に100名以上のリストラを実施した35社を一覧にまとめました。
企業名 | 削減数 |
レオパレス21 | 1067名 |
ファミリーマート | 1025名 |
ノーリツ | 789名 |
三菱自動車工業 | 654名 |
シチズン時計 | 632名 |
メディパルホールディングス | 560名 |
ミツバ | 549名 |
LIXIL | 497名 |
東芝テック | 465名 |
オンワード | 413名 |
ロイヤルホールディングス | 315名 |
ワールド | 294名 |
NISSHA | 268名 |
芝浦機械 | 252名 |
タチエス | 232名 |
廣済堂 | 230名 |
タムロン | 204名 |
松山三越 | 200名 |
ペッパーフードサービス | 183名 |
FDK | 183名 |
河西工業 | 175名 |
ダイヤモンドエレクトリックHD | 165名 |
日本ケミコン | 157名 |
曙ブレーキ工業 | 154名 |
チムニー | 152名 |
味の素 | 144名 |
第一商品 | 140名 |
片倉工業 | 138名 |
ユニバンス | 130名 |
ワタベウェディング | 126名 |
ラオックス(8月) | 114名 |
ラオックス(3月) | 111名 |
サッポロホールディングス | 110名 |
さいか屋 | 108名 |
ここには募集人数が非公開の企業や零細企業、外資系企業が入っていません。
それらを合わせると間違いなくもっと多くなるはずです。
医薬品業界最多はあの大手卸
もう一覧で出てしまっていますが、医薬品業界でリストラの人数が最も多かったのはメディパル・ホールディングスです。
先日応募人数が発表されたばかりですが、560名ということで全業種でも6番目に多い数でした。
医薬品卸大手4社はJCHOの談合問題が発覚し、来年はJCHOに加えて他の国立系も入札資格停止になる可能性大ですから、業績にも影響があるのではないでしょうか。
メディセオだけは起訴される前に自己申告することでリニエンシー(課徴金減免制度)を受けていたため、資格停止処分になるかどうかはまだ決まっていないようです。
そのメディセオが大人数のリストラを発表しているのなら、他の大手も追随して実施しそうな気がするんですが、どうでしょうかね。
メディセオのリストラ発表時には「メディセオがリストラ発表!早期退職したMSはどこへいくのか」を書いていますので、よろしければそちらもご覧いただけると幸いです。
まとめ
一覧には募集人数が非公表の会社は含まれていませんでしたが、製薬業界でもトップ10に入っているだろう会社がありましたね。
そう、武田薬品です。
噂では500名とも600名とも言われていますが、かなり大胆なリストラでした。
内資系でも経営者が外国人ですし、グローバル大手と肩を並べることを目指しているので他の内資系企業が同規模のリストラをやるかといったら、可能性は低そうです。
しかし、これまでも国内最大手の武田薬品がやることはだいたい他の会社が追随していきますから、500人規模とはいかなくても内資系のリストラが今年以降も続いていくんではないかと予想しています。
今年はどこの会社がリストラを実施するんでしょうかね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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