MRのリストラ

2020年の製薬会社リストラをまとめてみた

MRのリストラ
MRは登録必須の転職サービス3選!

こんにちは。

現役MRのリョウタです。

2020年も半分が終わりましたが、今年もリストラは留まることなく実施されています。

私は日本のMRも欧米と同じようにピーク時から25~30%の人数になると考えています。

なので、これからもまだまだリストラは続くでしょう。

特に、武田薬品がリストラをしたことによって、今までほとんどやってこなかった内資系中堅メーカーのリストラが増えてくる可能性が高いです。

大手だけがリストラをして中堅はやらなくてよいはずはありませんから。

2020年前半の製薬会社のリストラを私自身の備忘録も兼ねてまとめておきたいと思います。

若いMRの方は今のうちにMR以外で社会に通用するスキルを身につけておくのも大事だと思いますし、40以上のベテランMRの方は年収の高さを活かして資産づくりに集中することでどんな時代にも対応できるようにしておくことが大切だと思っています。

2020年の製薬会社リストラ

2020年も気づけば半分が終わってしまいましたが、希望退職は公表されただけで4社ありました。

9月にイーライリリーがリストラを発表し、5社になっています。

基本的には大手で、主力製品のライフサイクルの変わり目や合併などが希望退職の理由になっている会社です。

それぞれについて見ていきましょう。

ブリストル/セルジーン

今年の3月にブリストルとセルジーン両社社員の早期退職を発表しました。

もともとブリストルはここ数年でかなりMRが減っていましたが、セルジーンとは製品領域が重複していることもあり、両社のMRの合計だと多過ぎるという判断だったのでしょう。

早期退職の対象人数は非公開でしたが、セルジーンのMR数が200名弱ほどだったことを考えると数十人というわけにはいかず、応募次第では100名以上になったのではないでしょうか。

ブリストルも700名弱のMRがいますので、合併後は800名規模になります。

外資系大手の中では多くはありませんが、ブリストルは今後ますますMRの数がそこまで必要ではないスペシャリティな製品が主力になっていくことを考えると、これからも希望退職は続いていきそうな気はしますよね。

ノバルティスオンコロジー

同じく3月にはノバルティスがオンコロジー部門でMRを含めた早期退職を発表しています。

ノバルティスは2019年にもプライマリー部門を対象とした早期退職を実施しており、小規模なものはそれ以前からやっています。

業績は好調で特に急いで早期退職をする必要に迫られている会社ではありませんが、オンコロジーやスペシャリティ領域がメインになっていく時代の流れに合わせて全体的な規模の縮小を進めているようです。

ノバルティスはプライマリー領域が全盛の時代にど真ん中にいたメーカーの1つであり、当時はハイポテンシャルな市場においては開業医市場でもMR2人担当制を敷いていたメーカーですので、人数が膨らみ過ぎていたところはあると思います。

いろんな領域の製品があるためある程度のMR数が必要になるかもしれませんが、営業所もほぼ完全に廃止して効率化を徹底している様子をみるとこれからも早期退職はすすめていくんじゃないでしょうか。

武田薬品

そして、7月にはついに国内最大手の武田薬品が早期退職を発表しました。

シャイアーとの日本法人の統合は4月に完了しており、武田薬品全体として1割ほど社員が増えていましたので、早期退職によって人員削減をすることはどこの会社でもやっていることで妥当かなと思います。

しかし、武田薬品は製品ラインナップが多いとはいえ、MR数は2,000名以上と今の日本の市場を考えると多過ぎることは明らかです。

おまけにシャイアー買収によって巨額の負債を抱えていますので、これをなんとかしないことには国際的優良企業に返り咲くことはできません。

武田薬品といえども、今後も早期退職や営業所の統廃合などによって日本のサイズダウンを進めなければならないことは間違いありません。

しばらく武田薬品の人員削減は続いていくのではないでしょうか。

日本ケミファ

同じく7月に日本ケミファも30名程度のMRの早期退職を実施することを公表しています。

250名前後のMRがいましたので、この早期退職によって200名強にまで減少する予定になっています。

下の記事でも取り上げましたが、日本ケミファは2017年以降の業績が悪化し続けており、利益率も直近の業績を見ると1.1%と、製薬メーカーとは思えない利益率になっています。

日本ケミファの主戦場であるジェネリック医薬品市場は政府の政策によってこの5年間で1.5倍近くになっているにもかかわらず、これだけ継続的に業績が悪化しているということは、言い方は悪いかもしれませんが完全に企業としての競争に敗北していることを意味しています。

ジェネリックは規模がものをいう商売ですので、競争が激化しているなかでは、日医工のように次々と買収をしていくか、海外に販路を拡げていくかしかありませんでした。

しかし日本ケミファは方向性が曖昧だったというか、決断を先延ばしにしてきた感があります。

もはや、30名のMR早期退職をしたところで経営がV字に回復していくようには見えませんので、中にいるMRの方は早めに決断した方が良いのではないかと思います。

イーライリリー

2020年9月にイーライリリーが早期退職を募集していることを発表しました。

対象年齢は35歳以上、対象人数はMRが180名、管理職が40名ということでした。

しかもイーライリリーの場合はPIPで希望退職に追い込まれるウワサもあるので、こういうところはアメリカ系企業の怖いところです。

まとめ

今年リストラを実施した企業だけをみても、これだけでリストラが終わらない雰囲気が漂っています。

また、内資系の中堅以下の会社に多いですが、日本ケミファのように業績が悪化して、やりたくないと思っていたリストラをせざるを得なくなる企業というのは今後も続いていくと思います。

どの製薬メーカーの経営陣もマスコミの取材などで口を開けば「今のMR数は多過ぎるから減らしてデジタルを活用して効率を上げていきたい」

という趣旨のコメントしています。

今年が終わるころには、何社の製薬メーカーがリストラを行っているか注目していきたいと思います。

(私の所属する会社で早期退職やらないかな・・・。秒速で手を上げようと思ってるんだけど。)

最後まで読んでいただきありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました