こんにちは。
現役MRのリョウタです。
ANA(全日本空輸)は今年の冬のボーナスゼロ、希望退職、さらに基本給の減額までも実施するということで話題になっています。
ANAは今年の夏のボーナスも半減されていますから、社員の方の生活への影響は大変なものになるんじゃないでしょうか。
航空業界は新型コロナの影響を最も強く受けた業種の1つですが、とても「他人事」で済ますことができない話ですので、他業界の話ではありますが今回は共有させて頂きます。
ANAが給与減額を労組に提案
10月7日、日本を代表する大手航空会社のANAが労組に対し20年ぶりに給料の減額を労組に提案したとのことです。
また、冬のボーナスを全額カット、早期退職の実施も合わせて提案しているそうです。
役員や管理職の給与は4月から引き下げられていたそうですが、一般社員まで引き下げることを組合に提示した模様です。
夏のボーナスも半分カットされていますので、冬のボーナスの全額カットと給与引き下げが行われると年収にして3割以上の減額になるということです。
まだ決定ではなく、労使協議で引き下げ金額の落としどころと今後の計画を話し合うんだと思いますが、業績を考えても拒否することは難しいでしょうね。
ANAの2020年4-6月期の決算は、売上高が前年同期比75.7%減の1216億円、純損益は1088億円と過去最大の赤字、旅客数は前年同期比96.3%減となっていますので、とても賞与を出せるような状況ではありません。
しかし、ANAは平均年収が750万円ほどと高収入ですが、3割減額になるということは平均年収も525万円くらいになってしまうということでしょうか。
花形の航空業界で平均年収が500万円程度というのはイメージ的にも厳しいですね。
現実的にも250万円近くも年収が減ってしまうと、もう今までやってきた生活は成り立たなくなる人がたくさん出るレベルですよね。
子供に通わせていた塾や習い事をやめさせなければならないかもしれませんし、所有している車を売却しなければならないかもしれません。
年収500万円というのは決して生活できないレベルの収入ではありませんが、それまで余裕があった状態から生活レベルを維持することは難しいレベルにはなるんじゃないでしょうか。
航空業界があまりに新型コロナの影響を直撃する業界でしたので何か他人事のような気になってしまうかもしれませんが、製薬業界もそこまでではないにしろ、人口減からのマーケット縮小、ジェネリック、政府の医療費抑制政策によって決して安泰な業界ではなくなっています。
将来的には製薬会社もANAのような人件費削減を実行する会社がある可能性が充分あることを認識しておかなければならないと思います。
昔の常識は通用しない
2019年に文化放送キャリアパートナーズが行った学生アンケートでも、ANAは堂々の第1位を獲得しています。
ANAは私が就職活動をしていた20年近く前から学生の人気企業ランキングの常連でしたし、競争率が高すぎて応募する気も起きないほどの高嶺の花でした。
ANAに就職が決まったなんて言うと地元の親戚や友人たちに驚かれるような、人生勝ち組決定みたいな、そういうイメージを持たれている会社だったはずです。
そんな会社が四半期で1000億円以上の赤字を出してボーナスや給与をカットされるなんて、20年前に誰が想像したでしょうか。
ちなみに、JALも2011年に経営破綻しています。
10年、20年前に常識だと言われていたことはどんどん通用しなくなっています。
こういうことは製薬業界にも当てはまります。
今のところはとりあえず「製薬会社に就職していて良かった」と思えるかもしれませんが、
これからもそうである確証はどこにもないということです。
今後は今の時点で予想できない要因で給料やボーナスが激減したり、リストラされたりということは製薬業界でも起こってくる可能性を考えなければいけません。
武田薬品のリストラや給与カット、ノバルティスやアストラゼネカの営業所廃止も5年以上前に予想できた人はほとんどいなかったでしょうし、航空業界ほど急激でないにしろ製薬業界もすでにコストカットの流れは始まっています。
MRの仕事だけを一生懸命頑張っていれば人生が報われるという時代は終わりました。
200万円や300万円の年収を削減されても生活レベルを下げなくても良いように、今からMR以外でお金を稼げる力をつけておくことが間違いなく大切になってきています。
年間200~300万円なら副業で稼いでいる方はMRでもたくさんいらっしゃいますし、インターネットでいくらでも調べられますので不可能なことは全くありません。
現実にANAのようになってしまってからでは厳しいですが、まだあまり影響がない今のうちにやっておくべきだとより強く思う今日この頃です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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